昨24日、目的のホテルに入ると、「ブルドックソース株主総会会場」との案内表示板が目に飛び込んできた。私が仲人をする結婚式会場と同日、同時刻にぶつかっていたのだ。50年来の親友の息子が結婚をするので、「媒酌人を」と相談をうけたときは、式は7月22日の予定だった。年初には、その日は恐らく投票日と重なるので、前後にずらそうということになった。熟慮の末に、6月24日にした。国会閉会直後なので、大丈夫と判断したわけだ。もし、7月29日にずらしていたら、と思うとぞっとする。全国では、投票日がずれたことでいろんな被害がでているものと思われる。


 日曜日であるし、東京の中心から少し外れたホテルゆえ、政治関係には全く無縁だろうと高をくくっていたら、なんのことはない。米系投資ファンドのスティール社から敵対的TOB(株式公開買い付け)による買収を仕掛けられているブルドックソースの定時株主総会の会場と重なるとは、驚いた。


 昨朝宿舎を出発する際に、テレビ朝日の番組収録に急ぎ向かう中川秀直自民党幹事長に出会った。「これから地元に帰るの?」と聞かれたので、「結婚式の仲人をするので」というと、「へぇーっ。今時珍しいね」と。確に昨今は、仲人抜きでの人前結婚式がポピュラーで、出処不詳だが8割方がそうだとの統計もあるという。かつては随分頼まれたが最近はかなり減ったように思われる。良し悪しはあろうが、やはり日本の文化としての位置付けは捨てがたい。昨今の離婚増とも無縁ではないのではないか。


 新郎は一人息子。私たちも一人娘ということで、子どもを授かることの有り難さは骨身に染みて知っている。その点、新婦の父上が四男四女の7番目と聞いて嬉しかった。是非とも、新婦側の血筋にあやかって子沢山に恵まれるように、との挨拶をした。


 なお、新郎の父は、民間企業をリタイア後にセラピスト(臨床心理士)として活躍。新婦の父は、地方自治体勤務を終えた後に学校法人の参事をされている。ともに、定年後の生き方を考えるうえで、参考になった。少子高齢社会を考えるいい機会になった結婚式ではあった。