参議院選挙に向けての公明党のマニフェストが発表されました。「未来に責任を持つ政治」がその理念です。私は、これをさらに噛み砕いて、「安全と安心な日本の未来に責任を持つ政治」と理解するべきだと思っています。つまり、日本の現状が今日ほど、危険で不安だと思われている時はないのです。その意味で、「未来に責任」というだけでは、一体どういう未来なのかイメージがはっきりしない。このため、「日本の未来は大丈夫です。心配はありません。公明党は日本を安全で安心な国にしていきます」とのメッセージを打ち出すことが大切だと思います。ここでは大づかみな捉え方を示します。


 私は、今回のマニフェストについて、全体で6つからの重点公約からなっていますが、1と2は、国民の命と暮らしに安全で安心な日本社会を作るとの目的を持ったものだと理解しています。1は、医師不足やがん患者の増大といった事態に的確に手をうつものです。ドクターヘリの配備活用も、医師不足の現状と無縁ではなく、救急医療の決めてとなるものです。2の暮らしの安心については、今最も日本人に不安を与えている年金の将来についてきちっとした対応を打ち出すことで不安を解消することを最大の眼目にしています。


 3と4は、こどもと大人に安全で安心な未来を約束しようとするものです。3のこどもについては、子育て支援や、いじめや不登校への対策、教育費の負担軽減といった気がかりなテーマに対応するものです。また、大人社会では、防災、治安、住宅のセーフティネット確保など生活の基盤そのものが脅かされている不安があります。これを解消するための政策です。


 5と6は、経済生活においても、平和で良好な環境という面でも、安全で安心な日本を目指そうという政策公約です。地域の活性化、中小企業支援などで勢いのある社会、国づくりをもたらすとともに、国際社会の安心、安全に貢献する日本をめざす政策の提案です。