日曜夜は、京都にでかけました。党府本部からの要請で、「公明党憲法フォーラム2007」に参加したのです。京都は、毎年この種の催しをしているとのこと。長年にわたり、共産党との戦いにしのぎを削ってきただけあって、憲法学習に非常に熱心です。


 この日は、冒頭20分余り私が基調講演を行いました。改憲の自民、加憲の公明、護憲の社共に比し、民主は論憲と言えば聞えはいいが、実情は、それぞれが混在。ばらばらが実態で、首相が参院選の争点に憲法改正問題をとりあげるというのも、そこらを睨んでの揺さぶりと言えるとの見方を提示しました。また、社共が、国民投票法が成立すれば、戦争ができる国になるとする短絡的な宣伝は、自民との9条をめぐる論争を放棄する敗北主義だと批判しました。


 二部は、若い女性の代表と、この四月に当選したばかりの青年議員と私とがパネル討論をしました。

 この中で、私は自民党には、9条2項を変えて自衛軍を持ち、集団的自衛権の行使を容認したいとする勢力ばかりではないことを強調。公明党としては、9条を変えさせず、いわゆる集団的自衛権行使は解釈でも、憲法改正ででも認められないとの公式見解を表明し、今後の議論の重要性を訴えました。

 共産党については、司会者から、憲法成立時には、天皇制や9条に強く反対しておきながら、今護憲を言うのはおかしい。真の狙いは、人民共和国憲法を作り、天皇制を打破し、共産軍を持つことではなかったか、との問いを受けました。


 私は、それが今も変わらぬ本心ではあるものの、国民に受けず、選挙にも不都合とあって、一時棚あげしているというのが実情だと指摘しました。

 9条護憲をいうのなら、なぜ成立時に反対し、戦争にはよい戦争と悪い戦争があり、すべてを放棄すべきではないとしたり、その後もつい最近まで、共産党政権下には軍隊を持つとしていたのを変えた理由を明確にすべきでしょう。それをしないで、本心を隠して、護憲を言うのはおかしいというほかないと訴えました。


 終了後、出口で見送りながら挨拶をした際に、「よく分かった」「面白かった」と言われたり、「更にこれから先の憲法をめぐる情勢について訊きたい」などとの声を聞きました。ともあれ、充実感をえたひとときでした。