今日の本会議では、民主党の若手議員が質問の冒頭で、平沼赳夫代議士の病気平癒に対する祝いの弁を述べたことが注目された。軽い脳梗塞を患われ、この数ヶ月国会を休んでおられた。先には、与謝野馨氏も長期療養期間を経てカムバックされたばかり。その他、民主、社民両党の議員にも病あがりという人が散見される。公明党はおかげさまで衆院31人全員みんな元気だ。普段はあまり病気のことは話題にならないが、彼の機転のお陰でしばし、お互いの健康に思いをいたす場面となった。

 本題は、防衛省設置法及び自衛隊法設置法案の審議。要するに、防衛施設庁を廃止し、防衛省の一部を改編することが狙いの法案。昨年の通常国会直前に、同庁が談合の温床となってきたことが発覚。集中砲火を浴びる結果となり、結局は、同庁を廃止して抜本的に出直しすることになった経緯がある。憲法9条のもと、戦力不保持が建前の日本の場合、自衛隊の装備については、大筋は自前国産で賄われる。殆どが特定の軍需産業の独壇場になりがち。そのため、自衛隊施設庁幹部のOBが、そういった企業に天下りしたり、癒着関係をバックに談合をほしいままにすることを、残念ながら許してきてしまった。内幕が暴露された当時、国民の誰しもがあきれ果てたものである。

 久間防衛相は、緩急使い分けての伸縮自在の答弁ぶりや発言で知られるが、さきほど武器輸出3原則についても緩和する方向性を示唆するような発言ぶりが報道され、話題になった。もし、それが事実なら、時が時だけに不謹慎のそしりは免れないというわけだ。尤も私自身は、「また久間さんの観測気球的発言」だと思い、あまり気にしていなかった。今日の民主党議員の追及に対して、案の定、政府方針にのっとり慎重に対処することに変わりなく、見直しするなどとは言っていないとかわしていた。いま少し、慎重な発言が望まれる。