先日10月20日に内房線の千葉~館山と外房線蘇我~上総一ノ宮でE235系4両編成が試運転を行いました。これは多くの方が驚いていることでしょう

なぜならE235系導入のプレスリリースでは内房線の運用範囲は君津までしか書かれておらず現在も総武快速の運用範囲は君津までなのにそれがいきなり館山まで試運転したからです

 

ですが実は私は試運転する前からE235系が館山まで乗り入れることもその理由もあらかじめ分かっていました。

先に言いますが総武快速が館山まで乗り入れるのは今回の試運転だけの1回きりではなく来春から営業列車として毎日乗り入れてきます

 

総武快速が館山まで乗り入れてくる理由

ではなぜいきなり総武快速が館山まで乗り入れることになるのか?その大まかな理由は2つあります

 

1.185系の置き換えとさざなみの減便に伴う快速振替

これは以前の記事でも言いましたが修善寺踊り子用のE257系2500番台4本とは別に185系6両編成の置き換えとしてE257系500番台2本を大宮に転用する必要性があります。というかこれをやらないと185系全て置き換えることは出来ません。

そして500番台2本を転用するにはさざなみを1往復(さざなみ4号とさざなみ5号)を削減しないと転用するための種車が足りなくなります

なので次の改正でさざなみ4号とさざなみ5号が削減されますが、さざなみ4号とさざなみ5号は通勤時間帯の列車ですから代替の快速列車を設定しないと混雑が悪化します。

そこでさざなみ4号とさざなみ5号の替わりにグリーン車がある総武快速を設定することになります。これだけの話だったらさざなみは現在君津発着ですから代替の総武快速も君津発着となります。しかしこんな単純な話ではありません

 

2.木更津駅と君津駅の留置線の容量

内房線内の夜間停泊は主に木更津駅と君津駅で行われていますがそれぞれの駅での最大留置本数は以下の通りです

木更津駅 最大8本 電留線1番線~電留線4番線、1番線~3番線、中2番線

君津駅 最大5本 電留線1番線~電留線2番線、1番線~3番線

 

現在木更津駅では京葉線車両が2本・普通列車が3本・さざなみが1本の計6本(電留線1番線~電留線4番線、1番線、3番線) 

君津駅では総武快速線車両が3本と京葉線車両が1本の計4本(電留線1番線~電留線2番線、1番線~2番線)

このような形でそれぞれ留置しています

これが15両対応の電留線なら問題ありませんが木更津駅の電留線4本は10両まで・中2番線は11両までしか対応出来ないため15両を留置できません

更に総武快速の1番列車(君津6:02発、3650F)が走る前に木更津始発と館山始発の普通列車の運用が有るためこれらの普通列車のために木更津駅2番線と君津3番線は開けとく必要性があるため木更津駅2番線と君津駅3番線に総武快速を留置することも出来ません

つまりさざなみ4号とさざなみ5号の代替用の分の総武快速を新たに留置するには総武快速1本を11両にした上で木更津駅中2番線に留置するしか残された方法がありません

また朝ラッシュに11両で総武快速線に乗り入れるという方法は新小岩~錦糸町の混雑が悪化するためこれも出来ないです

つまり付属4両を館山駅に留置させた上で館山~木更津を4両で走り途中の木更津駅で中2番線で留置する11両を併合し木更津以北を15両で運転するという方法になります

これらの理由が総武快速が館山まで乗り入れる理由になります

 

以下は予想です

館山まで走る総武快速の対象列車についても現在の運用と利用状況から大まかに予想が出来ます

おそらくこの2列車でしょう

東京20:05→木更津21:38 5047F/木更津21:43→館山22:50 1125M 東京20:05→館山22:50 5047F

館山6:21→木更津7:35 134M/木更津7:31→逗子10:02 3772F 館山6:21→逗子10:02 3772F

 

まず5047Fですがこの列車は木更津駅に21:30に到着してそこで謎の8分停車を行います。8分停車をしているということは既に分割するための時間が確保されています

5047Fが木更津を21:38に1125Mが木更津を21:43に発車するためそのままそれを応用して21:38に中2番線に留置する11両回送列車を発車させてその後21:43に付属4両を館山行きとして発車させれば問題ないです

尚これに伴い1125Mは木更津行きになります

 

次に134Mと3772Fの関係ですが一見すると時間が合わず併合するための時間がない様に見えます。しかしこれは更に1本前の5614Aが関係しています

5614Aは朝に1本だけ走る上総湊発の京葉線通勤快速で上総湊を6:58に発車し木更津に7:22に到着します。そして134Mは館山を6:21に発車した後上総湊に6:56に到着します。そして上総湊で134Mは5614Aに接続します。そのことから館山~上総湊は134Mのスジで上総湊~木更津は5614Aのスジを利用することで木更津に7:22に到着できます。そして9分の併合時間で中2番線から出てくる11両を併結して7:31に木更津を出発し逗子まで走る

尚これに伴い5614Aは上総湊~姉ヶ崎までは134Mのスジとして姉ヶ崎~東京はさざなみ4号のスジとして運用します。また134Mは木更津始発に変更した上で木更津~姉ヶ崎間はさざなみ4号のスジとして姉ヶ崎~千葉間は現行と同じ時間として運用します。

 

尚1125Mと134Mを総武快速の付属4両に替える理由は1125Mと134Mが共に数少ない館山まで10両で走る列車だからです

千葉支社は来春のダイヤ改正で君津以南に短編成もしくは中編成のワンマン運転を導入する予定となっています

来春の時点では早朝と日中と夜間に走るE131系2両と4両の運用だけがワンマン運転の対象ですが今後は終日に拡大する必要性があります

短編成が2両以下で中編成が3~6両ですので今後ワンマン運転を終日に拡大する際には10両で走る1125Mと134Mを6両以下に減らさなければなりません

総武快速の付属編成なら4両ですのでカメラさえ取り付ければ中編成ワンマン運転が出来ます。既に出場済みのクラJ-01編成~クラJ-04編成にはカメラを取り付ける様子がありませんが鹿島神宮発着と館山発着だけなら数編成の限定運用でどうにかなるので後期に製造される一部の付属編成だけカメラ取り付けになるでしょう

 

以上がE235系が館山に走る理由とその運用の予想です