作る、 作ると

つくるつくる詐欺をしていた

チーズケーキ。


このお家時間を利用して

いよいよ作ることに◯


久々のお菓子作りに

ドキドキしながら、

出来る風を装いながら、

晩ご飯前にちゃちゃっと作る。


ご飯の出来上がりと共に

焼き上がり。

晩ご飯、お風呂と済ませ

粗熱を取り、その時を待つ。


お茶屋の彼が淹れる最高のお茶と…

ワクワクする。


浮き足立って

粗熱を取るために

避けてた場所に取りに行く。


いい香り。

少し焦げたけどいい見た目。


はい、切ろう〜

って、持ち上げて一歩踏み出したその時。


大きな音と共に

宙を舞った チーズケーキ、、、



ああ…みるも無惨な姿。



大きな音に駆けつけた呼夏は、

無惨なチーズケーキを横目に通り過ぎ

ついでに飛んだ唐揚げの空き皿に

一目散。( 唐揚げの現物は私の足元。)


なんて、悲しい。






…新しい始まりとなるはずだった

今春。

新たな経験がたくさん待ちわびていたはずの

今春。

なんのせいにも出来ない

このコロナ情勢。

進みたいのに進めない歯痒さが

役に立ちたいのに立ててるのか

実感のない不安が

訥々と心に詰めかけていて、


このチーズケーキの悲劇となった。


そう、思うことにした。




家にいて、

携帯と睨めっこしてても仕方がない。

出歩けないけど

ふと見た先にある

自然に心を寄せて

楽しみ

日々を人を空気を感じよう◯




お互い在宅の中で

喧嘩もなく過ごせて

落としたケーキを食べてくれる

優しいパートナーに

感謝しよう◯