先日、義父の四十九日及び納骨がありました。
義父は、平均寿命をかなり超えた長生きでした。
自由奔放に生きた方だったので、亡くなった時も悲しいというよりは、「好きなことして、好きなように人生を全うしたね、、」というのが皆の感想でした。
お葬式も涙々の悲しいお別れという様子は全くなく、コロナでしばらく会えなかった親戚が集う会のような催しとなり、思い出話あり、笑いありの中終了しました。
長男で喪主の夫だけは、慌ただしく動きまわり、とにかく大変でした。
四十九日は風が強い日でした。
風が強い、、、もうときますよね。
ウィッグユーザーにとっての厄日です。
また、霊園周辺が畑や田んぼが広がって自然に囲まれた場所なこともあり、風を遮るものが何もないのです。
喪服に身を包み霊園に向かいます。
向かう道中、窓を閉めた車内ですらビュービューと風の音が聞こえます。
時折、突風で砂埃が舞い上がるのが見えます。
憂鬱で仕方ありません。
喪服にニット帽を被るわけにもいきません、、ほんとにヤバい。
高貴なお方は、ベールのついた帽子を被ったりしますが、庶民であれを被る人を私は今までみたことがありません、、
(ネットからお借りしました。)
被りたい、、
今の私に一番必要なものです。
霊園の集会所にもうみんな集まっていました。
お坊さんから、
「本当は墓前でお話をさせて頂くのですが、あいにく風が強いので先にこちらでさせて頂きます。墓前ではお経のみにしましょう」
との提案が。
ナイスです。出来るだけ短時間で、、と心の中でお願いしました。
なるべく皆の目につかないように、、と後列の端にいましたが、、
長男の嫁だから、、と一番前へ出されてしまいました。喪主の夫の隣です。
お経中も後頭部が気になって仕方ありません。上の空です。
時折、突風が横から勢いよく吹いてきていつウィッグが飛ばされてもおかしくない状態です。
ふと、親族の中に黒のヘアバンドをしている女性がいました。
「そうか、、ヘアバンドか、、」
もう今さらですが、ヘアバンドという手があったか、、と後悔しました。
額~前髪を押さえるように、掌を添えました。後ろからは涙を堪えて、目元を手で覆っているようにみえるはずです。
罰当たりかもしれませんが、この時自分のことしか考えていません。
「早く、早く終わりますように」
なんとか乗り切りました。
さあ、集会所へ戻ろうとした時、、
「写真とるぞ」
誰かが言い出しました。
これ、地域性?宗派?の違いなんでしょうか、、?
夫の方の親戚行事は必ず集合写真とるんです。お葬式でも、、遺影の前に整列して、、。
(私はこういう習慣がなかったので初めての時はすごく驚いたのですが、、。どういう表情が正解なのか、いまだにわかりません。)
あれから一度も集合写真はみていませんが、誰も話題に出さないので多分大丈夫だったのだろうと思います。
とりあえず無事に終わって良かったです。
ウィッグ人生の中でもトップ3に入る危機的状況でした。