そもそもこういう表現を選んだのには照れ隠しも理由の一つではあるのだけれども、、、。
わりと美味しいコーヒー。
「俺の淹れるコーヒーはめっちゃ旨い!」とか「俺が淹れたコーヒーが最高や!」なんてことを僕は思っていないし、アカイトコーヒーは珈琲屋としてもそこを目指してはいないわけです。
例えば、仮に「美味しかったですか?」と僕が聞いたとすると(そんなことはありえないことなのだけれど)、
大体の方は、僕が淹れたコーヒーを「美味しかった」と言ってくれると思います。(お世辞も含めて)
でも、「めっちゃ美味しかった」とか「最高に美味しい」と言ってくれる方は極々希なことだと思います。
それは、コーヒーだけではなくて味の好みには人それぞれに違いがあるからです。
僕が美味しいと思うものを不味いと思う人がたくさんいます。そしてその逆も然り。
それは当然のことであり仕方のないことだと思っています。
だから僕は自分が珈琲屋になると決めた時に一つの基準を設けました。
それが、「わりと美味しい」とか「まあまあ美味しい」と感じる基準。そこを大切にするということ。
自分の趣味嗜好に偏りすぎないということです。
つまりは、普通のものを普通に心を込めて扱うということです。
特別なものを特別な時にではなくて、
いつでも気軽に飲めてその時のリズムに自然に溶け込んでくれるもの。
それが僕の目指している「わりと美味しいコーヒー」です。