残酷はいつもあなたが連れてくる



残酷はいつもあたしが
呼んでいる



わかっているわ


ねぇそうだったよね


残酷な現実はいつも
二人を傷つけながら

その手を握る強さを教えてくれた



不安になるたびあたしはまた
残酷を呼ぶ

だから連れてきて
あなたという残酷を

繰り返すよ


何度だって


繰り返すよ


同じ言葉ばかりでも


君に届けと。



「好きだよ」


「好きだよ」


今もまだ


「好きだよ」

たった一度あなたが触れた


私に触れた。


あの感覚も


あの感触も


全部、全部残っているの。



思い出すのは突然で


あなたと同じ匂いがした


あなたと聞いた曲が流れた


そんなことでいつも


いつも私は一瞬であなたに包まれる。



たった一度なら、


それで終わりなら。


触れないでほしかった。


あなたの跡など残さないでほしかった。



でも。


でもね。


たった一度でも


あなたに触れてほしかったから。



あふれる。


溢れる。


アフレル。



こぼれだす色が


花となって


あなたにふりそそげばいい。

何度だって思い出す

アナタがふれた場所

その感触


いやになるくらい。