骨太の方針決定　来年度予算案の骨格　概ね反映されたが懸念も

会合の様子(自民党本部で)

「日々勉強！結果に責任！」を掲げ、「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条とする
参議院議員　赤池誠章(あかいけまさあき・比例代表全国区)です。

本年は、癸卯(みずのと・う)年。「国難を乗り越え、“跳躍”の年に」したいと存じます。

　6月16日㈮、来年度予算案の骨格となる政府の「骨太の方針(経済財政運営と改革の基本方針2023)」が、閣議決的されました。自民党内で議論を経て、決定されたものです。全文は以下です。

経済財政運営と改革の基本方針2022 - 内閣府経済財政諮問会議は、経済財政政策に関し、内閣総理大臣のリーダーシップを十分に発揮することを目的にして、2001年1月に内閣府に設置された合議制機関です。

www5.cao.go.jp

◎懸念も・・・

　後述しますか、私が指摘してきた点について、概ね反映されたものとなりました。しかしながら、3点ほどの懸念もあります。

　第一には、性的マイノリティ(少数者)に関する正しい理解と社会全体の多様性が受け入れられる環境づくりという記載があります。これについて、国民、特に女性や子供達の不安が高まり、衆参において、性的少数者理解増進法の修正案が急遽取りまとめられました。自民党は党議拘束をかけ、与野党4会派の賛成多数で可決成立させてしまいました。その修正法には、国民の安心に留意するという法文があります。私は、それを骨太の方針にも書き込むべきだと最後まで訴えましたが、政府に聞き入れてもらえませんでした。また、多様性という文言も、利己的に間違って使われることが多くなってきており、人権問題全体に取り組むに書き代えるぺきだと私はいいました。が、これも政府に拒否されてしまいました。今般の法成立への執念といい、骨付の方針の修正拒否といい、あり得ない状況だと思いました。人権には、寛容性が何よりも重要なのに・・!政府にはその姿勢が感じられませんてした。

　第二は、教育面について、大幅に記載が充実しました。それは、それで良かったのてすか、知徳体で言うと、知偏重で、徳と体が軽視されていると感じました。そこで、道徳教育と、体力と視力の低下への対策を入れるべきだと指摘しました。後者は入りましたが、前者は残念ながら入りませんでした。調整に手間取り、時間切れとなってしまいました。道徳教育は施策として、既に実施されており、骨太の方針の性質上、新規事業が中心とならざるを得ず、次回再挑戦したいと思います。

　第三は、子供子育て施策についてです。所得制限を外し、予算を大橋拡充することになります。発足したこども家庭庁が、司令塔機能を発揮するとのことですが、「効果策定」を必ずすべく明記を要望しました。結果、防衛や脱炭素化とあわせて、こども政策も、「新たな拡充を要する課題について、効果的・効率的な支出の徹底を図るべくエビデンスに基づくＰＤＣＡを早急に構築する」との記載になりました。一歩前進ではあります。

引き続き8月末の概算要求に向けて、監視していきたいと思います。

◎反映された意見

　骨太の方針に反映された意見は次のようなものがあります。

　・再生エネルギー政策について、「技術自給力の向上に取り組む」が明記。

　・航空や自動車について、脱炭素化に資する「合成燃料」の記載が拡充。

　・地域公共交通について、陸と空だけでなく、海の記載拡充を要望。その結果、欄外ではありますが、「航路の維持・活性化」が、初めて記載されました。

その他、交通機関全般の「人的確保・育成」が明記。

　・地域づくりについて、人の流れを創出するため、「地域と企業の連携を強化して」が明記。

　・文化芸術について、トップ芸術家とともに「伝統芸能の担い手」の育成等が明記。

　・スポーツについて、スポーツ・ツーリズムとともに、「武道」ツーリズムも明記。

　・外交について、防衛力とともに、外交力の人的体制の「抜本的な」強化を図ると明記。

　・防災について、デジタルをはじめとした「防災科学技術」と「活火山法改正にともなう改正事項」が明記。