・写真は、自公維推薦候補の佐喜真淳氏の沖縄県知事選の敗戦の弁

 

 「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条とする参議院議員赤池まさあき(全国比例区)です。来夏の参院選に向けて、自民党から第一次公認を頂きました。引き続き国家国民のため、全力を尽くす所存です。

 

 台風24号が我が国を縦断しました。各地で暴風雨が吹き荒れました。状況はいかがでしょうか。

 

●沖縄県知事選挙の投開票

 

 9月30日(日)投開票の沖縄県知事選挙があり、大変残念な結果ですが、自公維推薦のさきま淳氏が敗北となりました。国と沖縄の連携を強化し、世界一危険な普天間飛行場を名護市東岸の辺野古地区への移転を円滑に進め、沖縄振興に力を尽くしべく、力を尽くしたわけですが、沖縄県民の過半数の理解を得られなかったことは残念の一言です。

 結果は以下です。

 

沖縄県知事選挙 投票者数725,254 投票率63.24%(前回64.13%▲0.89%)

さきま 淳 氏 316,458(得票率43.9%)

玉城デニー氏 396,632(得票率55.1%)

その他2名

 

●知事選の敗因は

 

 沖縄県知事選挙の敗因はどこにあったのでしょうか。

 

分析の前に、前提として、沖縄県の今回の政党支持率を頭に入れておきたいと思います。時事通信の出口調査による政党支持率は、自民党29.2%、立憲民主党6.1%、社民党4.3%、共産党4.0%、公明2.4%と続いた。支持政党なしは49.9%でした。全国の支持率と比較して、自民党が少なく、野党が強く、無党派層が多い傾向が分かります。

 https://www.jiji.com/jc/article?k=2018093000560&g=pol 

 

 最大の敗因は、沖縄県の有権者の5割(推定36万票)を占める、最大勢力とも言える無党派層の支持を25%程(約9万票)しか得られなかったことです。

 時事通信の出口調査によると、持政党なしの無党派層の73.0%が勝利した玉城デニー前衆院議員に投票(約26.4万票)し、与党が全面支援した佐喜真淳前宜野湾市長への投票は24.9%にとどまったとのことです。玉城氏の知名度が生き、さきま氏が全県に浸透しきれなかったということになります。

 

 第二の敗因としては、自公の支持層をまとめきることができなかったことです。

勝利した玉城氏は、推薦を受けた立憲民主(支持率6.1%推定4.4万票)、共産(4.0%2.9万票)、社民(4.2%3万票)各党支持層の9割以上から得票(約10万票)しました。3党の支持率合計がが、さきま氏への投票は、自民党支持層の79.8%(約16.9万票)、公明党支持層は66.7%(約1.2万票)と差が出てしまいました。自民党支持層の2割(約4万票)が対抗馬に流れたことになります。また、公明党県本部は辺野古移設反対の方針を崩しておらず、公明党支持層の3分の1(約6千票)が玉城氏に流れてしまいました。

 

 第三の敗因は、今回の知事選の最大の争点が基地問題、辺野古への移転問題になってしまったということです。沖縄タイムス、朝日新聞、琉球朝日放送(QAB)の出口調査では、重視する政策に4割強が「基地問題」、3割が「経済の活性化」を挙げていました。

 http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/322857 

 

そして、前述の時事の調査によると、全体の有権者では、辺野古移設反対派が80.9%だったのに対し、容認派は18.7%だった。容認派の8割強は、さきま氏に投票したものの、15.4%は玉城氏を支持したとのことです。玉城氏を7割超支持した無党派層でも、米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の県外・国外移設を求める人は90.1%に上る一方、名護市辺野古への移設容認派は9.2%でした。

 

名護市長選はじめ沖縄県内の各首長選挙では、基地問題よりも経済活性化問題が焦点になっており、自公推薦候補が勝利しました。しかしながら、今回の沖縄県知事選では、翁長前知事の急逝もあり、基地問題が最大の争点となってしまいました。

 

そうだとすると、辺野古移転問題が決着しない限り、政権与党の候補の勝利はなかなか難しいということになります。世界一危険な普天間基地の移転のため、我が国の大変厳しい安全保障環境の中で、戦略的要衝として、辺野古沖の基地工事を着々と進めていくということでしょう。そして、沖縄の振興は、国と沖縄県内の市町村が連携して、推進していくことだと思います。

 

●沖縄の若者の力に今後期待

 

前述した沖タイ等の調査によると、さきま氏は若者の支持が多かったと分析しています。今後、沖縄の若者の力に期待したいと思います。

 

 なお、同日実施された宜野湾市長選は、さきま淳氏の後継候補の松川正則氏が勝利し、県議会議員補欠選挙は、自公推薦候補の1勝1敗でした。

 http://www.pref.okinawa.lg.jp/site/senkan_i/event/tijisen/h30kenntijisen.html