国会会期末　野党の抵抗

　12月14日(水)は、第192回臨時国会会期末でした。9月26日(月)に召集され、11月30日(水)に14日間延長され、80日間の会期となっていました。

　最終盤の国会では、先週に環太平洋経済連携協定(TPP)の関連法案が可決され、年金改革法とカジノを含む観光複合施設(IR)区域整備推進法を残すのみとなっていました。その二法案も、12月13日(火)に参議院の各委員会で可決致しました。参議院自民党幹部が野党との粘り強い交渉を行い、附帯決議や法案修正によって、野党の譲歩を引き出し、審議拒否せずに採決することができました。衆議院と違い、「良識の府」「再考の府」としての参議院の独自性が発揮されたのでした。

●参議院議長不信任、総理問責・内閣不信任と野党の最後の抵抗

　よって国会会期末の14日(水)は、各委員会で会期末処理が行われ、本会議での二法案の採決を残すだけで、円滑に終了すると思っていました。ところが、野党は本会議でいきなり参議院議長の不信任動議を提出してきました。伊達参議院議長には何ら問題はないにもかかわらず、国民向けのアピールです。マスコミからの「腰砕け」「野党間や衆参間の連携不足」との批判が効いたのでしょうか。

　議長不信任は本会議で粛々と否決し、年金改革法を可決したところで、野党はいきなり安倍総理の問責決議の動議を提出してきました。参議院本会議は休憩に入り、与野党の協議が続いています。議長不信任案提出も暴挙でしたが、安倍総理問責決議も理由なき愚挙です。そこで、参議院自民党では、毅然として総理の問責決議を議会運営委員会で否決し、本会議に上程させませんでした。

●国会2度目の会期延長

　午後6時過ぎに再開された参議院本会議では、修正されたIR法案を可決し、会期末のいくつかの処理をして終了しました。IR法案は修正議決されたために、衆議院で再度議決する必要があります。国会は、3日間の小幅な会期延長を行った上で、衆議院でIR法案を成立させることになります。

　午後9時40分、参議院議長に呼ばれ、議長応接室で委員長懇談会が開催されました。3日間の会期延長への意見を求められ、私は文教科学委員長として賛成しました。

　その後、野党は安倍総理の内閣不信任動議を提出し、最後の抵抗を試みました。結局、衆議院本会議で内閣不信任案は否決され、修正IR法案も可決され、日をまたいで15日(木)午前1時30分に終了しました。お疲れ様でした。

●本国会の成果

　第192回臨時国会は2回の会期が延長され、12月17日(土)までの83日間の会期となりましたが、事実上終了しました。

　本国会では、内閣提出の法案は30本中24本が成立しました。議員立法は17本が可決しています。条約は2本承認しました。

　詳細はこちらへ

　http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/192/gian.htm

　国会は終わっても、年末に向けて、来年度予算案の政府原案の作成が大詰めを迎えています。

　今後も「国づくり、地域づくりは、人づくりから」をモットーに、全身全霊で取組みます。

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