●多くの人に知ってもらいたいので、ぜひクリックをお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?797820:1510

http://politics.blogmura.com/

フェイスブックからはご意見を書き込むことができます

http://www.facebook.com/akaike.masaaki

 

 

422()の午前中は、朝靖国神社春季例大祭に参拝し、参議院本会議で文科省の独法の統合と防衛装備長期契約法の上がり2法案を処理しました。その後、院内で参議院自民党の政策審議会が開催され、参議院の在り方について、参議院事務局の改革の経緯を聞き、その後議員同士で議論しました。

 

●参議院とは

 

 参議院は、ご承知の通り戦前は貴族院でした。非公選の貴族による議院構成でした。天皇陛下に御臨席を賜る国会開会式は、今でも参議院本会議場で行われます。それは、戦前からの慣例であり、貴族院のあった参議院にしか天皇陛下の御臨席を賜る玉座がないからです。衆議院にもバルコニー場の陛下に来賓席がありますが、今まで使用されたことはないと言います。

 

戦後GHQは憲法制定に当たって、貴族院を廃止し、衆議院のみの一院制の導入を検討していました。それに対して、日本政府は貴族院の廃止はやむを得ないとはいえ、公選による二院制の堅持を要望し、何とかGHQに認めさせました。

 

当時政府の二院制堅持の意図について、戦前の貴族院は決して時の政府に唯唯諾諾と従ったわけでなく、それなりの見識を発揮した歴史もあり、立法府内の権力の分立や抑制の観点や、衆議院と選挙制度を変えることにより、二元代表制による民意の反映、法案を慎重に審議する熟慮の府の必要性があったからだと言われています。

 

設立当初の参議院は、全国区から当選した議員は無所属が多く、「緑風会」という会派をつくり、衆議院とは違うチェック機能を果たしたと評価されていました。しかしその後、「55年体制」と呼ばれる自民党と社会党の対立構図の中で、参議院の政党化が進み、参議院は衆議院のカーボンコピーと揶揄され批判され始めました。「上院は下院と一致するなら無用であり、下院に反対するなら有害である」(フランス革命時の政治家シェイエス)が引用され、参議院無用論が喧伝されるようになりました。その一方で、フランス革命後の一院制国会が恐怖政治を引き起こし、多くの無辜の民が虐殺された歴史から、二院制の重要性が指摘されています。

 

そのような中で、昭和47年頃から、河野謙三参議院議長が参議院改革を提唱し、参議院改革の議論が行われるようになりました。正副議長の党籍離脱、審議期間の確保、衆議院より参議院での先議案件増加の要請が行われ、順次実現しました。

 

その後、昭和57(1982)年には、お金がかかりすぎ、知名度が高いタレントや大組織の支援を得た候補者しか当選できないとの批判から、政党化を不可避として、全国比例代表制の絶対拘束名簿方式が導入されました。現行制度の自由名簿方式に改められたのは、平成13(2001)年からです。

 

●参議院の独自性

 

世界の中で二院制の国は、貴族制を維持している英国、連邦制を採用している米や独等、そして二元代表制の日本と伊があります。北欧等のように、二院制を一院制に変更している諸国もあります。日本でも、衆参を統合して一院制にしようという超党派の議員連盟があります。

 

熟慮の府として、衆議院と違う第二院である参議院の独自性、存在意義を発揮させるために、選挙制度改革以外に次のような改革が実施されてきました。

改革の歴史詳細はこちら

http://www.sangiin.go.jp/japanese/aramashi/ayumi/rekisi.html

 

・調査会制度

昭和57年に調査会制度が参議院だけに創設されました。参議院には衆院と同様の委員会以外に、調査会があります。参議院の特色である解散がなく、6年任期であることから、じっくり政策議論ができるようにと、長期的かつ総合的な調査を行う目的で調査会が設けられました。一つの調査会は、原則3年間存続します。現在の調査会は、国の統治機構に関する調査会、国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会、国際経済・外交に関する調査会の3つがあります。

 

衆議院には、省庁に対応し議会の運営に関する17の常任委員会と、国会ごとに時々の課題に対応した9つの特別委員会があります。参議院も衆議院と同様に、17の委員会と6つの特別委員会、さらに3つの調査会があります。総数は同じでも、委員会の構成が院ごとに少し違います。衆では、外務委員会と安全保障委員会が分かれていますが、参議院では外交防衛委員会と一緒です。また、衆では決算行政監視委員会ですが、参では決算重視から決算委員会と行政監視委員会が独立しています。名称も歴史的経緯から衆参一部で違います。衆では文部科学委員会ですが、参では文教科学委員会です。特別委員会では、衆だけに科学技術イノベーション特別委員会と地方創生特別委員会がありますが、参には後述しますが、ODA調査重視から政府開発援助等に関する特別委員会があります。

 

・押しボタン式投票 

参には押しボタン式投票が、平成10年から導入されています。衆にはありません。本会議の表決において、議員が議席に設置されたボタンを押すことによって表明した賛否を迅速に集計記録して、本会議場内の表示盤に表示し、議長がその結果を宣告する方法です。これは、各議員の賛否の態度を明らかにし、これを国民に広く公開していくことで、議員の表決に伴う政治責任を一層明確にすることを主眼とするもので、採決手続の迅速化や採決結果の情報公開にも資するものである。実際に、参議院のホームページには、法案の採決の賛否が議員ごとに速やかに公開されていて、誰でも見ることができます。

 

・総予算の委嘱審査制度

総予算の委嘱審査制度は、昭和57年から実施されています。予算委員会における総予算の審査の過程で、予算委員会以外の各委員会がその所管する各省庁の予算について審査にかかわる参議院独自の制度です。全議員が予算審査に参画できるようにし、予算審査を十分に行うことを目的に創設されました。

 

・決算審査

参議院では、決算審査を重視し、内閣に対し早期提出を求め、自らも早期審査に努めるなど、決算審査を充実させるために種々の改革を行ってきました。その結果、平成13年度決算以降は、原則として直近の常会会期中に議決できるように予め審査計画を定めて審査を進めており、平成1611月には、平成15年度決算の秋の臨時国会への早期提出が実現し、平成17年度予算政府案決定前の審査開始が可能となりました。これにより、決算審査の内容を予算編成に反映させるという予算・決算のサイクルが確立されてきました。

 

・ODA調査

参議院では、二院制の下における参議院の独自性を高めるため、決算審査の充実等の観点から、政府開発援助(ODA)予算の適正な執行を始めODAをめぐる諸問題の調査に積極的に取り組んでいます。

平成16年度から、ODA経費の効率的運用に資するため、毎年度ODAに関する専門の議員調査団(参議院政府開発援助調査派遣団)を海外に派遣しています。調査の結果は報告書にまとめられ、参議院での本会議、委員会でのODAに関する議論に活用されており、参議院ホームページを通じて一般にも公開されています。

 

・子ども国会

 参議院は、広報を重視し、特に青少年への政治への関心を高める狙いから、今まで3回「子ども国会」を開催してきました。平成9(1997)年「参議院50周年子ども国会」、平成12年「2000年子ども国会」、平成24年「子ども国会~復興から未来へ~」と3回開催してきました。前回は、全国47都道府県から選出された150名の子ども国会議員が、東日本大震災からの復興と未来について議論し、6項目からなる「子ども国会宣言」を採択しました。なお、議院運営委員会理事会は、次回の子ども国会は平成29年の参議院70周年に合わせて開催を検討することを申し合わせています。

 

●今後の改革は

 

 現在、参議院では、都道府県ごとの選挙区の1票の較差是正策についての議論が行われています。

 

当日の議論では、次のような意見がありました。制度論よりも、「仏作って魂入れず」にならないように、現行制度での審議の充実、参議院議員一人一人の姿勢が大事ではないかとの意見が出ました。制度改正も大事ですが、実質的な運用の充実のため、一人一人の国会議員の自覚を促すということです。

 

また、そのために、自民党の法案審査を担う部会の運営が、参議院の本会議や委員会開催中に行われ、参議院軽視に陥りがちだとの批判があり、参議院自民党の政策審議会を強化し、法案審査も行うべきだとの意見もありました。

 

参議院の英語名称について、「House of Councillors」では、誤解を招くのではないかとの指摘がありました。

 

●中高生国会の開催を

 

私は、国民の政治的教養の充実のため、来年の18歳選挙権導入を前に、子ども国会の年度内開催を提言しました。また、キッザニアに国会のコーナーの設置の話をしました。キッザニアとは、メキシコから始まって世界中に広がる子供向けの職業体験型のテーマパークです。日本は、東京豊洲と甲子園の2か所にあります。色々な業種の仕事が体験できます。この中には、警察署や裁判所はあるのに、国会がないということで、提案した次第です。

 キッザニアの詳細https://www.kidzania.jp/index.html

 

 

●多くの人に知ってもらいたいので、ぜひクリックをお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?797820:1510

http://politics.blogmura.com/

フェイスブックからはご意見を書き込むことができます

http://www.facebook.com/akaike.masaaki