贈答用の胡蝶蘭を会社からそっと持って帰り(笑
ホームセンターで買ってしまった見切り品の胡蝶蘭
と合わせて今や七人の子持ち(鉢)となりました

ほぐして乾かし、切ってぶら下げ・・・
毎日根を見ては、一喜一憂😅
もう花なんてどうでもいい・・・あははは
根幹のしっかりした根っこが見たい
知ってました❓
蘭栽培をしている人は、花をスッパリ切ってしまいます
根に負担がかかるから・・・
もうマニアックな趣味だった(爆笑





四君子

さわさわと音をたて竹林の間を風が通り抜ける
その風に煽られて一枚竹葉がくるくると舞い上がった

真冬でも葉を落とさず真夏と同じく青々とした葉を携える
どのような時も天を貫くような高潔さ

「まいったわね・・・」

自分勝手な正義を振りかざす野蛮な男かと思ってた
王様の宴に出てきたあの人は
香木を焚き染めた濃紺の衣を纏い
武官とは思えない気品と男の色香があった

「何を考えているのよ」
「待ってください」

急に声をかけられて、私は立ち止まり振り返った
真っ白な息を吐きながら小走りに私へ向かってくる
さっきまで仏頂面で座っていた人物と同じ人って笑顔

「放っておいて」
「俺がお送りします」

貴方はきっとどんな時も一途に耐え抜き
そして必ず自分の役目を達成する

「医仙」
「なによ」
「今日の貴女は」

晩秋の寒さの中で鮮やかに咲く菊の花のような貴女の上衣が艶やかで
俺は、目が離せなかった

「(言っちゃいけない)孫にも衣装です」
「腹が立つわね」

そばに来ないで
その馨りに揺れてしまいそうだから
舞い上がった竹葉がスッと私の前に落ちてくる

「危ない」

思わず強く抱きしめられ、貴方の胸に顔を埋めた
私は一歩も動けなくなった
このまま時が止まってしまえばいい