ようやく、浅田選手の話 | 赤平大オフィシャルブログ「赤平大のありがとうございます」Powered by Ameba

ようやく、浅田選手の話

今さらですが、
浅田真央選手の引退に関して。

忘れられないのは、
スルツカヤを破って手にした
グランプリファイナル優勝。

くるみ割り人形だったと思いますが、
あれだけの舞台で
なんでハツラツと表現出来るんだろう!と
驚いた事です。

同時に、
トリノへ行けなくなったとき、
五輪金メダルへの縁を失ったように感じました。

今さらですが、
本気で悔しかった。

フィギュアに限らず、
浅田選手に限らず、
五輪金とは、巡り合わせも大きいからです。


未成年女子アスリートの宿命である
肉体と感覚の変化。

食事やトレーニングの改善で
あらゆるスポーツの選手寿命は伸びましたが、

女子フィギュアに関しては若年化が進み、
今では、
トップ選手の多くが20歳以下。

現在までのスコアリングシステムによる
女子フィギュアスケートというスポーツの特性で、
体幹と身体のウェルバランスが、
若年期に来てしまうためです。


甲子園球児には、
プロ野球やメジャーリーグという
職業スポーツがあり、
若年期を捧げた価値を見出しやすい仕組みになっています。

はたして、
女子フィギュアにその仕組みはあるでしょうか?
プロフィギュアスケーターとして
アイスショーやコーチングだけで生きられる層は
極めて少数です。

でも、
インターハイなど
女子フィギュア選手は
過去に例がないほど増加しています。




浅田選手の引退会見で、
どうすれば
あんなにも素直に、他者意識を持った言葉を
選択できるのか。

幼少期から
フィギュアとメディアに囲まれ続けた彼女の人生は、
まるで想像出来ません。
過酷さは、想像を絶します。

私たちファンは、
身勝手な期待を投げつけては
喜び、悲しみ、怒ります。


選手が
人として当たり前に享受出来る
当たり前の幸せを

我々の身勝手さが奪っているのではないかと

浅田選手の引退会見で
思ってしまったわけです。



ルール改正や改革が起こらない限り、
女子フィギュアは、短く儚い美しさを
ファンが愛でるスポーツのままです。


我々は、
せめて、
リテラシーを高め、
選手に対する他者意識を持とうとする事が
大切なのではないかと考えさせられました。