「初夢や波乗り船にほど遠く」

「この国は悪い指標があるばかりあの子が欲しい晋三が欲しい」

 

団塊の世代の7割方が「後期高齢」に突入したようだ。社会保障費の約36.9兆円をまかなうほぼ同額の借金国債費が約35.6兆円。凡そ“命”の全額を借金に任せきってゐる。去年は少子高齢にさらに拍車がかかり、新生児は約80万人と団塊の世代゜のピーク時約270万人の3分の1以下に落ち込んだ。エネルギーに関しては世界の潮流は再生エネルギーに猛進してゐるのに、日本は「3.11」以降あれほど原子力に懲りたのにもかかわらず、新エネルギー分野ではほとんど進化してゐないのに等しいと聞く。新しい雇用は新しい産業構造に生まれて来るのに間違いなく、為政者が日本のかじ取りを間違えたのは確かなようだ。

 

2012,12/26安倍政権が華々しく立ち上がった。メインコンセプトは3本の矢と云ふのだった。「大胆な金融緩和」「機動的な財政政策」「民間投資を促す成長戦略」。さらに付け加えれば自己満足とも見せかけとも云へる“地球儀外交”ではおよそ60兆円を気前よく世界にばらまいた。そして英雄は地に堕ちた。ぼくらはその失敗政策の荒涼とした、或いは漠然とした不安の中に取り残されてゐる。人口が減って円安、つまり日本の価値が大幅に目減りしたこの国にだれか若者たちが自信をもって暮らしていけると云ふのだらうか。死者に鞭打つ───晋三さんには生き返ってせめて検証償いに従って欲しいものだ。