18,5,11朝日新聞
:けふは「5.15」の日だ。
それなのに日経新聞にはちょっとも記事は書かれてない。
ぼくは眼を皿のやうにして、まさかと思って探したんだ。
朝日新聞には3カ所に関連記事があった。
さみしいね。
"共通言語"が経済ばかりぢゃね。
1952,4/28は「サンフランシスコ講和条約」が発効した日。
やまとんちゅうは独立を提灯をかかげて喜び合ったものだが、
うちなんちゅうは日本国憲法からも、独立からも引き裂かれた。
NHKもね、朝のニュースも、昼のニュースも小学生の可哀そうなニュースばかりになって、
「5.15」はついぞ語られなかった。
1972,5/15ついに沖縄は帰って来た。
ところが"密約"と一緒になって帰って来た。
米軍基地の土地の集約、非核三原則も無視(有事の時は)、
おまけにまだ化学兵器まで貯蔵されていた。
地位協定は日本国憲法より上位にあった。
まるで治外法権で、事故や事件のたびにうちなんちゅうは泣き寝入りする。
「誰かが暮らしづらいとしたら、それは人権の問題だ」
0.6%のうちなんちゅうの人たちの人権の上に、
96.4%のやまとんちゅうの運命を乗っけてゐる。
■「今日子センセのワンポイント授業」webより
「北緯29度」線をじっと見つめて欲しい。
米国の信託統治とは、行政も立法も司法権などの権利を
まったくアメリカに委ねるといふことだった。
北緯29度以南には、むろん尖閣も入ってゐる。
ところが米国は施政権を日本に返したのはよかったが、
尖閣の領土主権に関しては言を左右にしなかった。
竹島の時も同様であった。
李承晩ラインをそのままにし、米国の極東における
安全保障の関与の余地を残したわけである。
アメリカ大陸のインディアンを蹴散らし皮を剥ぎ、ハワイのカメハメハ大王を陥落させ、
フィリッピンまで触手を伸ばして来たアメリカの安全保障とは
どこかまったく油断ならない。
そして同じ「5.15」の日は彼のパレスチナの人々の"涙の日"に重なる。
1948,5/14にイスラエルは突然建国宣言を発表し、第1次中東戦争が始まった。
アラブ諸国はイスラエルと戦ったが、ユダヤネットワークを
米国など世界に張り巡らせた物量に敗北。
この時にパレスチナ人の無慮70万人といはれる難民が発生した。
パレスチナ人には"涙の日"───。
「5.15」そのナクバ、大破局とか大災厄と云ひ慣わされる日の前日に、
トランプ政権はテルアビブからエルサレムに大使館を移し、
エルサレムはイスラエルの首都だと宣言した。
もうパレスチナ人は子供6人を含む58人が亡くなったとニュースでは。
ユダヤ人であるクシュナー上級顧問とその夫人イバンカさんが新大使館のレセプションに。
「エルサレムはイスラエルの首都であり、この大使館に来た人たちを歓迎する」
この新大使館の移設に82歳のユダヤ人がポンとおよそ550億円を寄付した。
シェルドン・アデルソン氏はアメリカとイスラエルの国籍を有し、
彼のシンガポールの有名なホテル、「マリーナベイ・サンズ」の所有者でもある。
IRで日本にもちょっかいを出した、世界のカジノ王として名を馳せている。
クリントン・トランプの大統領選ではこれもまたトランプ陣営に5億円以上を支援したと云ふ。
アメリカの大統領はこのようにして選ばれ、
ウォール街もユダヤ系、エネルギーもユダヤ系に占められ、
「イラン核合意」からの米国の離脱はサウジを喜ばせ、
イランの石油産出不安から原油の値段は上がった。
上がったのは原油価格ばかりではなく、株価も上がり、ますますウォール街は喜んだ。
そしてここに来て取り沙汰されているのは「米朝首脳会談」である。
シンガポール開催のホテルはこの「マリーナベイ・サンズ」で行われるのではないかと。
ホテルはカジノ収益が90%以上とも云はれてゐる。
ディールとはあさはかなちりぬるを・・・。
ガンジーさんが云ったものだ。
「この文明は不健康である」
不健康どころか、不正義ばかりが目立つ。
ぼくはこんな風に世界の歴史が決まって行ってしまうのは嫌だな。
「日米は100%一致してゐる」
何処か変ぢゃないか、安倍晋三首相。
内閣も国会も日本はメルトダウンし始めた。
稀勢の里には可哀そうだが、今は何をしたらいいのか分からなくなっている。
時間ばかりがどんどん過ぎて行って、ますます日本は取り残されて、
「5.15}───、
あゝ、いやだなけふは。
日本はどこかとってもさみしい。
倉石智證