「子供たちの未来を切り開く」「国民の生命と財産を守り抜く」

憲法に関しては「一石を投じた。国民の中でしっかりと議論が深まっていく」

■陸上イージス=800億円/1基。2基で1600億円以上。しかも実際的な効果についての検証もなしで。

▲自民党しか日本を守れないという論理に

▲“解散”北朝鮮の挑発の最中に

▲憲法守る(護憲)よりも安全が最優先だ→と云ふ誘導

そして、中国は今───

■中国のEV世界戦略17,10/14日経

問題は生産性をどこに見出し、振り向けてゆくかの戦略。同時に中国発の「世界標準化」

 

 

「草の根」「まっとうな」「ぶれない」(立憲民主党)。「生命財産を(自由が抜け)守り抜く」「子供たちの未来を切り開く(限りない大借金は未来の子供たちからのものだ)」「国難(ヒットラーの手だ=自作自演)」「税は民主主義「信を問う」=前回は消費税延期は「新しい判断」とした」(自民党)。「しがらみのない(いっそ米国との)」(希望の党)。米国こそが最大のしがらみではないのか「身を切る」(維新の党)───全国33万人の公務員改革まで踏み込まなければ意味がない。いつから日本はこのやうになってしまったのだ。まるでホームルームのやうな"せこい、小さい"、そして、安倍内閣は嘘つきで不誠実だ。

 

むかし日本が「所得倍増」を打ち出したころ、彼の国では「造反有理」と江衛兵たちが黄色い声を張り上げていた。少なからず日本の若い安保の世代にも影響を与え、彼のサルトルでさへ"アンガージュマン"───シンパシーを吐露したものだ。毛沢東、周恩来の時代が終わり、鄧小平は「改革開放」を高く、国内だけではなく世界に向かって打ち出した。天安門事件があって、1992、鄧小平は「南巡講話」で深圳を経済特区に指定する。いわゆる『先富論』である。「黒い猫でも白い猫でも、鼠を獲る猫がネコである」───。共産社会主義の国の「格差全廃」に対しての格差容認、大きな転換点を示したのである。

 

ついでながら天安門事件後、世界の批判をやわらげるべく「韜光養晦」と手元を昏くして、しばらく覇権めいたことから遠ざかり、まず自らの力を養おうと云ふ戦略で国内の武闘派を納得させた。1994、かっての日本が1㌦=360円に固定されたやうに、元は格安に米ドルとペッグされた。こうして着々と経済の下地を作りつつ、2001、WTOに加盟。社会主義経済は飛躍を遂げる。胡錦濤は「科学的発展観」を、そしてあれよと2010にはGDPで日本を抜き去り、いよいよ世界に遠慮することはないと次は「走出去」、ついで、軍事面でも「奮発有為」と次第に世界への覇権をあらわにして来たのである。そしてマネー面でもピークでドル保有は400兆円を超え、SDRの加入は日本を上回り、マネーでも「元の国際化」を世界戦略にした。そして、ついに習近平は「AIIB」を創設し、"大中華"を取り戻すべく、「海と陸のシルクロード構想」を打ち上げた。AIIBの時もそうだが、世界はこぞってこれへ雪崩を打って行ったことは周知の通りである。関係国60億人の国に、究極の「需要創造」を提供する。シルクロードとは新しい情報ハイウェイのことだ。さて、しばらく前から中国が概念として掲げているのが「制度的発言権」と云ふスローガンである。つまり、あらゆる事柄、分野で中国標準を遍くする、と云うことである。EV戦略のニュースが衝撃として世界を駆け巡った。東芝、日産、神戸製鋼と"モノづくり日本"の根幹が揺らいでいるこの時にである。

 

民主主義の国で、「あのナチスの手を学べばいいじゃない」───、前原と云ふオウンコールもあるが、あれよと云ふ間に「憲法改正」が主題として浮き上がって来た。「改革開放」「先富論」「韜光養晦」「科学的発展観」「走出去」「奮発有為」、SDR加入、AIIB創設、シルクロード構想、「制度的発言権」、EV戦略───中国のその時々のごく"まっとう"な深い戦略。それに対して日本は何を目指しているのだろうか。

 

1990からの「失われた20年」───。政治改革と云う名のもとに、冷戦が終結し東西のプレーヤーたちがどっと世界に打って出て行ったのに、グローバル戦略に眼を向けることなく、バランスシート不況を抛ったまま、政治の世界は党利党略、派閥争いに明け暮れ、世界情勢を無視した内向きの発想は、日本の潜在成長力を徐々に毀損していった。そしてその内向きの膨大な政治的エネルギーこそが相も変わらず、まったく今に続いているとしか云いやうがない。AIIB、シルクロード構想など、日本も世界が欲してゐることどもを構想しなければならない。「憲法9条」など世界のマーケティングの中でどれほど意味を有してゐるのか。まさに今、「憲法なんかやってゐる」場合じゃないのである。安倍首相はこれもまた「政治的技術」であるとほくそえんでゐる。亡国の首相である。

■もう政策なんかではない。好き嫌いで選ぶしかない。ぼくは新宿区。海江田さんしかない。最低の民主主義だ。

 

倉石智證