ミュージアム『国立世界歴史平和博物館を』をオリンピックスタジアムにビルトイン

毎秒、24時間の世界への発信基地にする。

世界の戦争の人類史を網羅する。

 

ミュージアム「戦争歴史平和博物館」をビルトインする。

大事なのはちょっとオリンピックをやりました、ではなくて、

この国の未来に、少なくとも100年後に、どんな日本を残せるか、なんだ。

席数とか、冷房とか多少の構造物の問題などではなく、

歴史の時間軸をこの観客席の下回りに、廻らせる。

一番必要なのは日本は、世界はどうあるべきかで、

毎秒、24時間ここから日本と世界に発せられるメッセージなんだ。

 

石斧を振り上げた瞬間以降、

プロメテウスが神の火を手に入れ罰せられて以降、

人類の殺戮と、また裏合わせになってゐる文明の日々を網羅する。

上野の森が文化芸術ならば、

ここ外苑の森には、人類の文明の最たる罪過、戦争の累々たる歴史を展示する。

特別展示会も四六時中発信する。

「南京虐殺」「従軍慰安婦」日本の植民地主義、でもいいではないか。

ベトナム戦争、ポルポト、アフガン、イラク、シリア・・・バルカン、アフリカ、

その地球の断末魔とジェノサイドと人間の狂気、

「ARBEIT MACHT FREI 」600万人と云ふ悲惨なホロコースト。

南スーダンで、日々起きてゐるすべてに目を背けることなく、

展示発信し続ける。

 

中学、高校生の修学旅行はもちろん、

世界からの観光名所になる事は請け合い。

「海ゆかば」を完璧に消し去ってはいけない。

戦争は悲しくてとても悪いことなんだから、

「平和のために戦争を準備する」などと云ふお話に乗ってもいけない。

 

人間よ、もう止せ、

こんな事は。

 

14,7,21オスプレイ来年度5機導入

■1機あたり100億円以上かかるとされ、5機まとめて調達して経費を抑える。

17機を一気に購入しないのは、パイロット養成や格納庫の整備などに時間を要するためだ。防衛省、予算要求へ 防衛相は佐賀配備を表明 :日本経済新聞14,8,20

■(1249億円540億円)

F35を6機購入へ=1249億円 防衛省来年度要求

無人偵察機(グローバルホーク)も3機=540億円 :日本経済新聞14,8,23

■(切れ目なく5兆円超)

防衛省、過去最大5兆円超要求へ 来年度予算離島防衛を強化

経費削減へ「P1」哨戒機(1機あたり=約200億円だが)20機一括調達 :日本経済新聞

■14,8,29イージス艦整備に2274億円 防衛省概算要求

■14,7,12(中国空軍力)ロシアからの輸入、輸入機のコピー、自主開発などで

Su27、Su35など「第4世代」「4.5世代」と呼ばれる

世界的に主流の戦闘機を大量に配備しつつある。

その数は670機と空自の260機を大きく上回る。

性能面でも、一部の機種は空自が200機を配備している主力機F15をしのぐという。

 

朴正煕も金日成も核兵器に興味、関心を持ち始めたのは1970年代初めの頃のことだ。

韓国は米国の圧力もあり、あっさりその核の傘の下の軍事同盟にその意思は転換された。北朝鮮は災害や、飢饉や、経済疲弊や、六カ国協議や、核開発凍結など、

歴史的紆余曲折を経ながら、さて、2017,3/6──

■北朝鮮ミサイル最接近 能登沖200キロに落下政府、迎撃強化へTHAAD導入検討

■北朝鮮の7日付労働新聞が掲載した、4発の弾道ミサイル同時発射の写真=共同

 

つまり、「日米同盟は日本の不変の原則である」と安倍首相が声を大にして、

その抑止力を主張して止まないわけであるが、

さっぱりその効果が表れてないのは、

南シナ海に中国が広汎に埋め立てを続行してゐるのを、

「ちょいと止めなさいよ」と抑止できないのと同じ基盤で、

中国の国防予算はすでに16兆円を超えてゆき、日本は積み上げて5兆円ちょいと、

日本はもうそろそろ国家としての進むべき道の転換点に来ているのではないか。

 

日本は革命的発想に切り替えなければならない。

社会保障なのですかor安保なのですか。

専守防衛なのですかor駆けつけ警護なのですか。

憲法9条なのですかor原理主義的日米安保なのですか。

よろしい、軍事予算は3兆円にしませう。

その代わり2兆円は教育、医療、健康に回しませう───、

と云った・・・。

 

戦後一人も戦闘で海外で人を殺していないし、

一人も戦闘で日本人は死んでいない。

それがそんなに誇れないほどのことなんでせうか。

■1945~2013年の間の災害犠牲者数

(72646人)自然災害による犠牲者数

■平成26年は、全国すべての都道府県において、公共土木施設災害が発生。

自治体が管理する公共土木施設において、

8,808箇所、

被害額は1,644億円(H26.11.14時点)

たった平成26年のこの年だけでも・・・。

 

2011,3/11東日本大震災6年───

死者=1万5893人

行方不明=2553人

震災関連死=3523人

故郷を離れ避難先で暮らしてゐる人達=約12万3000人

フクシマ避難指示=約5万6000人

さっぱりまだ片が付いているとは云えない。

 

「国民の命と財産を切れ目なく守る」とは安倍首相のこれもいつもの声高の主張である。

国家とは不思議である。

戦後日本が平和国家でゐられたのは日米安保のお蔭であると云ふ。

しかし、そもそも同盟とはお互いの国益による国と国との関係だ。

米国としては日本が使い出があって、自国の国益のために同盟して来たのであって、

ないしはしたがって現在も同盟しているに過ぎない。

その結果としての日本の平和は、つまり米国の国益のためにであって、

それがたまたま維持されて来たと云っても過言ではないだらう。

それどころか日米安保の存在のお蔭で何人の日本人の命が亡くなったか論うべきだ。

嘘だと思ふなら例えばドゥテルテさんみたいに

「米軍よ出て行ってくれ」と云ったなら、

それこそ米国は今度は日本におカネを払ってでも米軍基地を置いてくれ、

と云って来るに決まってゐる。

然るに安倍政権は、原理主義的歴史観に捉われ、

そして、南シナ海が危ない、ほらね、北朝鮮がミサイルを発射したと、

ますます国民に危機を煽り立ててゐる。

軍事予算をますます積み上げて、そんなことして儲かるのは

米国の軍産複合だけではないか。

前田利家のまつ夫人が徳川家康に赴いたやうに、

政治家がやらなればならない安全保障とは、

如何に国家間の摩擦を回避するかにあるはずだ。

 

戦後72年間───。

いわゆる戦争ではたった一人の死人も発生してゐない。

日本の地勢はモンスーンで、台風がそれこそ切れ目なくやって来る。

その上地震の巣の上に乗っかってゐると云っても過言ではない。

ありもしない戦争危機の共同幻想を国民に煽り立てるのではなく、

実際まぎれもなく確実に毎年のやうに犠牲者が発生する災害にこそ、

国家は予算を回すべきは当たり前のことである。

 

日本は実は貧しい。

フクシマ関連も=21.5兆円と、いずれ国民にそのツケが回って来そうだ。

民進党は財源論で革命的テーゼを押し立てなければならない。

大きな脚本と物語が必要なのだが、どうしてかその力が生まれて来ない。

それはとっても残念なことであるが、とりあえず───

ミュージアム『国立世界歴史平和博物館を』をオリンピックスタジアムにビルトイン

それに同時並行して、日本の災害や飢饉の歴史も常設したらどうだらうか。

 

オリンピック競技場はサブトラックの問題とか、

いや、球技場使用態様にとか、またしても箱ものに押し込まれてしまうのではないかの、

瀬戸際にあると聞く。

やれやれである。

 

倉石智證