毎週月・木曜日配信
《外為コサックダンスレポート》I will dance cossack
when winning a great VICTORY.
2009年4月30日
(某ディーラーの独り言)
ゴールデンウィークも大型連休も我々為替ディーラーには無縁。いつもの週日だ。
昨日はドル/円、クロス・円ともに巻き戻しがあったが、ここのところ、円高水準になっていたのは決して円が人気あるから買われているわけではない。世界的金融不安の「リスク回避の逃避通貨としての円買い」だ。また、「豚インフルエンザ」騒動というのも「リスク回避としての円買い」要因にもなる→騒動が落ち着くと「リスク通貨(ドル・クロス)買い」となる→世の中すべての事象(森羅万象)が為替マーケットに影響を及ぼす。しかし、個人的には「GDPの二桁マイナス(第一四半期-14%見通し)」とか「財政赤字の増大(約900兆円)」とか「貿易赤字増大(4月上旬貿易統計-2070億円)」とかを鑑みれば何故「円が逃避通貨」なのか理解に苦しむところだが…。
国際通貨基金(IMF)の国際通貨金融委員会(IMFC)が経済危機で資金不足に陥った新興・途上国を支援するため、「債券を初めて発行」する考えを表明した。中国などが引き受ける見通しだ。今、こういう資金をポーンとだせるのは世界広しといえど中国くらいになってしまった。一昔の中国経済を考えるに隔世の感がある。世界金融危機が終焉を迎える頃には中国はIMFの主導権を握っていることだろう。また、この表明のなかで金融危機を未然に防止するため、IMFが各国の「経済や金融市場を監視」する機能も強化するとした。→監視は「強化」、規制は「ほどほど」がイイと思う。
「400兆円」これは金融危機での世界の金融機関の推計損失額だ。米国の損失額は270兆円だが、確か昨年の今頃の発表では95兆円という数字だった筈だが?3倍に増えている。以前にも何度か言ったが各金融機関はまだ隠しているもの(出したくても出せないものとか)がもっとあるような気がしてならない。本邦金融機関は110兆円だがこの数字も最終的にはもう少し上積みされるような気がする。金融不安の解決には早期に「実態の損失額」を確定することなんだが…。
久し振りにロスカットに引っかかった。「1銭違い」という際どいものだった。小生はこういった現象を《子供の悪戯で他人の玄関のチャイムを押して逃げる「ピンポン・ダッシュ」》と呼んで悔しがる→ロスカットレートにワンタッチして損失を確定した後に思惑方向に動くということ。こういう時は目の前のモニターをブン投げたくなるね!
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