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《外為コサックダンスレポート》I will dance cossack
when winning a great VICTORY.
2009年3月23日
(某ディーラーの独り言)
4月1日発表の日銀短観の-54という予測がでた。実体経済の悪化が数字として明らかになった→1975年以来の悪い数字。
2月初旬からの「安全通貨としてのドル買い」というオペレーションは先週末のFOMCでの「米長期国債購入決定」材料で剥落し、93円台まで下押ししたがそこまでだった。意外にシブトイ→「安全通貨としてのドル買い」の再開。しかし、下値トライはまだあると思うのでおのおの方油断めさるな!
米AIG高額ボーナス問題でサマーズ国家経済会議委員長はTV番組(FACE NATION)で『AIGのボーナス支給は公的資金が注入されるずっと以前に拘束力ある契約に基づいているので仕方の無いことだ』と発言。これに対し米下院は公的資金を注入された企業のボーナスに90%以上の課税をするという法案をスピード可決した。地方税を含めると実質的にはほぼ100%の課税となる→自由資本主義経済の放棄?しかし、反対議員の多い米上院での可決は難しいかもしれない。
いずれにしても、公的資金17兆円+追加支援金を注入された「AIGの国有化という道を選択」しないと再生は無理だろうね。どう考えても17兆円+追加支援金などという巨額な債務を一民間企業が返済できるとはとても思えない。
格付け会社S&P(スタンダード・アンド・プアーズ)の会長マイケル・トンプソンは悪名高き複雑怪奇な『証券化商品の残高は約1140兆円ある』と言っているが仮に半分が毀損しているとすれば570兆円だ。いくら毀損しているか怖くて誰も計算できないし、分からない。本邦GDPが510兆円だからいかに巨額であるかということが分かる。これは簡単に決着つく話ではないことは誰の目にも明らかだ。
それにしても、「いい加減な証券化商品にトリプルA」などという格付けをして「金融危機を招いた元凶の格付け会社」の会長からの他人事のようなコメントには腹立たしいものを感じるのは小生だけだろうか?『元凶はオマエの会社のいい加減な仕事の所為だよ!』と言いたいね。
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