毎週月・木曜日配信
《外為コサックダンスレポート》I will dance cossack
when winning a great VICTORY.
2009年3月19日
（某ディーラーの独り言）
昨日、ドル/円は98.82から95.64まで3円以上の下落（ユーロ/ドル急騰）をみたがクロス/円は1円強の動きでしかなかった。クロス/円はドル/円にリンクして動くのが通常の流れなのだが、多分これは需給が関係しているのだろう…？
ここのところ、ドル/円、クロス/円ともに上値を狙ってきたがもう上昇力に翳りがでてきたようにみえる。ショート派（売り）にとってはそろそろ「上昇エネルギーが切れ掛かっているな」と言う風に感じる。ロング派（買い）は一旦の大反落に要注意…。
日銀が銀行の資本増強を支援するため異例の1兆円の劣後債の購入を決めた。購入先はメガバンクを含めた１４行だ。本邦の金融機関に対する日銀の支援は1月末からの「CP買い取り3兆円、2月からの銀行保有株買い取り1兆円、3月からの社債買い取り1兆円」に続くものだ。日銀は「リスクのあるもの」には手を出さないというのが原則であったが最近は「リスクのあるもの」の引き受けにあまり抵抗感がなくなってきているようだ。
AIGは公的資金注入後のCDS（債務不履行補償保険）の支払い先金融機関を公表した。リストにはソシエテ・ジェネラル、ドイツ銀行などの欧州勢とゴールドマン・サックス、メリル・リンチ、バンク・オブ・アメリカなど米銀も含まれている→総額約9兆円→ほとんどが注入された公的資金だ。CDS用の「支払い準備金では間に合わなかった」ということだ→それだけの大量のCDSを販売していたということ。しかも、その公的資金から今回の経営危機の源となった部門の幹部に約163億円ものボーナスを既に支払ったという話にはただビックリし、幹部とやらの厚顔無恥ぶりには呆れるばかりだ。米政府のAIG救済に対して批判が一層強まることは明らかだ→オバマ大統領は残りの約280億円のボーナス支払いに対してガイトナー財務長官に支払い阻止を指示したというのが米国民の唯一の救いだ。また、米上院公聴会でAIGリディCEOはボーナス支払い済みの幹部達に「半分返還するように要請」したことと「本社ビルの売却の検討」に入ったことを明らかにした。
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