毎週月・木曜日配信
《外為コサックダンスレポート》I will dance cossack
when winning a great VICTORY.
2009年2月9日
(某ディーラーの独り言)
先週金曜日のマーケットの月一のビッグ・イベント米雇用統計は過去16年で最低の7.6%、失業者59.8万人増という最悪の結果にも関わらずリスク回避の円買いは起こらなかった。これは米景気対策法案の成立に対する期待感ということらしいが…?はっきり言ってよく分からないというのが本音だ。『噂で売られ、事実で買われる』によるドル高推移ということかな?小生、久し振りにノーポジションでビッグ・イベント臨んだ→結果オーライ。
例年3月の円高要因であるレパトリ(海外に投資していた資金を自国に戻すこと)は今年は海外進出企業の儲けが本邦にお金を戻すほど無いのでないかと思うからレパトリでの為替に対する影響は余りないのでは…?リスク回避志向での円買い傾向も若干減るだろうが継続すると思う。
『積極的な財政出動』で景気対策を目指すオバマ政権に対して『小さな政府』を目指す共和党との対立で景気対策法案は民主党原案の9370億ドルから修正案7800億ドルとなったが共和党は更なる減額を要求している。しかし、出す方の話ばかりで入ってくる方の話(財源)が全くでてこないのが非常に気になる。
オバマは公的資金注入された金融機関の重役の報酬の上限を50万ドル(4500万円)とする声明をだしたのに対してゴールドマン・サックスの経営者が公的資金を早期に返却する方針を示した。これはこれでゴールドマンの経営者の姿勢は良いと思うね。そのくらいの意地と責任をもって再生に取り組んでもらいたいね。
米国の景気対策法案にバイ・アメリカン条項という保護貿易主義丸出しの排他的条項が盛り込まれていた。これは『公共事業の鉄鋼は米国製品の購入を義務付けた』条項だがEUやカナダなど諸外国が一斉に反発した。しかし、オバマ大統領が文言の変更を検討する姿勢を示したことで諸外国の反発も弱まった→上院で一部修正案を可決。こんなところにも米国のなりふりなんか構っていられない姿勢がみてとれるね。本邦にもこのくらいの本気の景気対策の姿勢が欲しいもんだ。
Uとのへ