夫は今日釣りに出かけて行った。
釣り人は、一般サラリーマンで週末休みの「土日組」と、不定期な仕事か、もしくはシフト制のような業種の「平日組」がいる。
圧倒的に「土日組」が多い中、割とどちらにも融通が効く夫は「平日組」にも人気である。
どこへ行ったんだか知らんけど、中山峠越えたらしいから、こんな有様。
寒いーー!見ただけで凍える絵面。
家でゴロゴロ出来たら幸せなのに、私はウルトラ通し勤務となってしまった。
釣りで思い出したのだけれど、夫も川では色々経験していて、川に流された事もある。
危ないー。一体どうなったの?
首から下は水没してしていて、顔だけ出して流されている所を同行者の高橋さんは大笑い。
実際深さはそうでもないけど、水流が強かったので、バシャン!と転んだかと思ったら、そのまま流されたという…。無表情な首が、ドンブラコ、と流されて来たら、少し笑うかも。
どっしりした体型のくせに、足が細いから「内股」とか「大外刈り」で簡単に倒せそう。
よく転び、よくつまずく。
スタバで飲み物買った時なんて、夫が先に買ってエントランスで私を待っている時、絨毯につまずいて、全部ガラスのドアにぶちまけた。
私がカフェラテ買って振り返ったら、もうそこは、ミルクティー色のガラスのドア。
「わーーー!」
ぶちまけたチャイティー(グランデサイズ)全部絨毯に染み込ませ、
「すいませんすいません!」
と言いながら、持っていたティッシュをありったけ使い、一所懸命拭いていたのは、勿論私である。
夫は、その間無表情で、空の紙コップを手に持って、ただ突っ立っていた。
しかし、いつも窮地の場で無表情なわけではない。
家に出た蜘蛛には、
「ぎゃーーーー」
と言ってガタガタ震えている。
川に流されても、熊に遭遇しても、チャイティーぶちまけても、無表情なのに、蜘蛛出没時だけは、マコトちゃんのように叫んでいるのである。