先日、知り合いからジャガイモをもらった。

喜茂別町で作った「キタアカリ」。

ホクホクしたおいもで、そのまま蒸してバターと一緒に食べるのが良い。

ダンボールいっぱい貰ったから、妹にもあげよう。分けてあげるついでに、仕事の帰り、送ってあげるとラインした。

外は結構な雨が降っている。

普段は自転車で通勤する妹だが、さすがにきっと地下鉄で行っているだろう。

仕事中にLINEしたから、間に合うかな?あんまり携帯をマメに見ない子だし。

「あーもう地下鉄乗っちゃったよ。じゃあ駅で待ってるから」

やっぱり間に合わなかったが、降りた駅で待っているという。

私達は近くに住んでいるから、利用駅は同じ。

さて、車どこに止めようかな、タクシーも沢山いるし、バスはまだ最終じゃないし。

あんまり長く車を止められないから、着いたと連絡来てから出かけよう。

芋を車に乗せて、車内で連絡を待つ。

「着いたよ」

「ホイ、待ってて」

走行方向と逆なので、Uターンして駅前に並ぶタクシーの列から離れて、バスターミナル近くにて停車。急いで妹にLINE。

雨が強くて、視界が悪くて姿がよく見えない。

「早くーバス来ちゃうよ」

両手に荷物持っているから、傘もさせずに、トコトコとやって来た。

「お疲れ!すぐ分かんなかったの?」

車を見つけてもらうまでが遅かったから、つい言ってしまった。

妹は何も言わなかった。

そのまま家に送り届けて、私も帰宅した。

「芋ありがとう」

と、LINEが来ていた。

ついさっき、私が打ったメッセージが目に入った。

そのやりとりが誤字だらけ。

目がよく見えないし、車走らせながら携帯使っちゃダメだし。


「ポスト名前にあら末丁のてまえに車ダメたよ」

自分で打っておいて、何じゃこりゃ、と呆れてしまった。

「ポストの前にあるバス停の手前に車停めたよ」が正解。

妹にも「よく分かったね」と伝え、感心した。

「いつものことだからね」

アッサリ返事が返ってきた。

あそこで私に言い返すと私がキレるから、冷静に対応したらしい。

私の過剰な反応には、昔から乗らない。

「姉」と言うだけで偉そうにする私に、辟易していると思われる。

でも、そうさせたのは、小さい頃からのパワー関係を知らしめていた、私なのである。