LINE1億人突破! 2013年版の安全設定をまとめると (読売新聞(ヨミウリオンライン)) - | 備忘録 (。・_・。)ノ
LINE1億人突破! 2013年版の安全設定をまとめると (読売新聞(ヨミウリオンライン)) - Yahoo!ニュース

■新バージョンから本人確認必須に…電話番号かFacebookで
 無料でメッセージや通話ができたり、かわいいスタンプが交換できることから、LINEのユーザーが爆発的に増えている。LINEの登録ユーザー数は全世界で1億人を突破し、日本国内だけでも約4000万人が登録している。堅苦しい電子メールを嫌って、LINEでメッセージの交換をすることが当たり前になってきた。

 利用者が増えるにつれてトラブルも増えている。一つは出会い系のツールとして悪用されるトラブルだ。LINE自体には出会い系の機能は一切ないのだが、LINEのID(ニックネーム)を交換することで、出会い系の連絡ツールに使われ、未成年者がトラブルに巻き込まれる例が出ている。お互いのIDを検索することで、友だちとして登録する機能を使ったものだ。

 以前の記事『人気の「LINE」を出会い系に悪用』で取り上げたように、LINEで知り合った女子高生に乱暴する事件が起きている。またLINEのIDを利用する出会い掲示板、出会い系アプリもある。LINEの運営側では、非公式の掲示板やアプリに対して規約違反での閉鎖・中止を呼びかけているが、いまだに残っている。

 また、iPhoneなどからは本人確認なしでLINEを利用できたため、スパム送信に悪用されたり、出会い系に悪用されることもあった。

 そこでLINEを運営するNHN Japanでは、2012年11月から12月にかけて、二つの規制をかけた。未成年に対する規制と本人確認の強化だ。

1:未成年に対する規制
未成年の出会い系利用などを防止するために、18歳未満は「ID検索」の機能を停止した(au版から開始)。au版のLINEでは年齢認証が必要となり、18歳未満では「ID検索」が利用できなくなる(検索されない、検索できない)。年齢認証は、単なる「はい」「いいえ」ではなく、KDDI側のデータベースを参照し、18歳未満かどうかをチェックする。18歳以上のユーザーも、初期設定で「ID検索」がオフになった。

NTTドコモ・ソフトバンクは現時点では対象外だが、年齢認証のしくみを現在準備中とのことだ(NHN Japanによる)。

2:電話番号、もしくはFacebookでの本人認証導入
iPhone、iPadなどのiOS版、Android版ともに、最新バージョンから「電話番号での登録」もしくは「Facebook認証」のどちらかを強制にした。これにより匿名での利用ができなくなった。既存ユーザーもバージョンアップ時にどちらかを強制され、認証しないとLINEを利用できなくなる。プライバシーの不安を感じる人もいるだろうが、後述のように設定を変更することを勧めたい。

■電話番号かFacebook、どちらで認証する?

 では、私たちは本人認証・設定をどうすればいいのだろうか? 初めてLINEを使う人、既存のLINEユーザーのどちらにも有効な初期登録・設定変更のアドバイスをまとめよう。

1:本人認証はFacebookのほうが比較的安全。電話番号なら要設定
「電話番号の登録」と「Facebook認証」のどちらかを強制されるわけだが、どちらがいいのだろうか。比較するとFacebook認証のほうがリスクが少ない。FacebookでのID・氏名・写真が利用されるだけで、Facebookの友達リストは使われず、書き込みも行われないからだ(当初はFacebookの友達リストを利用するしくみだったが現在は中止されている)。

電話番号の登録では、LINEのサーバーにあなたのLINEが電話番号にヒモづいて登録される。電話番号が公開されるわけではないが、あなたの電話番号を知っている人がLINEの友だちになる可能性がある。これ防止するには「3」の設定を変更しよう。

2:「アドレス帳から友だちを探しますか?」を使うかどうか
LINEの初期設定では「アドレス帳から友だちを探しますか?」と聞かれる。これは、あなたのアドレス帳のデータをLINEのサーバーがチェックし、電話番号(フィーチャーフォンの場合はメールアドレス)を参照して、友だちかどうかを探す機能だ。つまり「1」で電話番号を登録している人が、あなたのアドレス帳にあればLINEの友だち候補として表示されることになる。アドレス帳が公開されることはないが、プライバシーの不安を感じる人もいるかもしれない。不安な人は、このステップは飛ばしたほうがいいだろう。

3:電話番号での「友だちへの追加を許可」は「オフ」に
必須の設定ポイントはこれだ。電話番号から勝手に友だち登録されないように、設定の「友だち管理」から「アドレス帳」をタップし、「友だちへの追加を許可」を「オフ」にしよう。これにより「知らないうちに友だちが追加される」という事態を防ぐことができる。

4:IDを設定する
「3」を設定すると、電話番号(アドレス帳)からの友だち登録ができなくなる。これでは不便なので、必ずIDを登録しよう。自分の好きなニックネームを付けるのだが、勝手な登録を防ぐにはFacebookやTwitterとは別のニックネームを付けた方が安全だろう。

5:「IDの検索を許可」はオフにする
知らない人からの友だち申請を防ぐために、「IDの検索を許可」をオフにしよう。「プロフィール設定」にある「IDの検索を許可」を「オフ」に設定。新たに友人を追加したいときなど、どうしても必要な場合のみ「オン」にして、すぐに「オフ」に戻すことを勧める。

6:友だち登録は実際に会って行う
LINEで友だち登録する場合は、実際に会ったときに行う。QRコード、もしくはスマートフォンを近づけて登録する「ふるふる」を利用すればいい。ネット上でどうしても必要なときは「5」の「IDの検索を許可」を一時的にオンにする(au版の18歳未満は利用できない)。

 ここまで設定すれば、LINEでトラブルにあわず、友だちが勝手に増えるといった問題も回避できる。すでに友だちになってしまっている知らない人は「ブロック」を使えばいいだろう。

■ネットサービスは「リスク」の「利便性」のバランス

 LINEの仕組みは、ユーザーの個人情報を使うだけに不安な点がある。電話番号が登録されてしまうこと、電話番号で友だちを検索する仕組みは、ユーザーを不安にさせることは否めない。電話番号が公開されることはなく、LINEの運営側が他の目的で使うこともないのだが、それでも不安は残る。運営側が予期しない情報漏えい、悪意のある人物による漏えいが絶対にないとは断言できないからだ。

 ここは難しいところだが、リスクと利便性のバランスを利用者がいかに判断するかにかかってくる。LINEに限らず、ネット上のサービスは常に「情報漏えいのリスク」と「サービスとしての便利さ」が両天秤になっている。情報漏えいが怖い、絶対にイヤだと思うなら利用すべきではないだろう。しかしながら、そう決め付けてしまうと、インターネット上のサービスはまったく使えなくなる。オンラインバンキングから電子メール、パソコンからスマートフォンまで、すべてがNGになってしまうだろう。