さて、COP16についてです。
ほらみろ、律義なサル太郎は書くと言ったら書くのだ。
(前回 最後参照)
1週間遅れだけど。
随分と日本の評判が悪かったようだが、どうも今一つ納得がいかない。
私は今回日本が最後まで突っぱねたのは良かったと思う。
腰抜け政権にしてはよく頑張ったと褒めてやりたい。
京都議定書の単純延長を受け入れても、それを新たな開発とビジネス開拓のきっかけにすべく前向きに捉えるべきだという意見もあるが、それはあくまで国内での話。
幾ら日本とEUだけで頑張っても、2大温暖化効果ガス排出国の米中を何とかせにゃ何にもならんのだ、実際のところ。
現在日本とEU諸国の合計温暖化ガス排出量は世界の約27%。
一方2大迷惑国は2国だけで既に40%を超えている。
この先も枠をはめておかなかったらどんどん増えるだろう。
特に中国は爆発的に増える可能性が高い。
例え日本とEUが減らしたとしても、この2大迷惑国を放っておいたら、前者が減らした分を相殺するどころでは済まない。
その何倍も何十倍も増えるだろう。
こういう状況で京都議定書を単純延長して一体どれだけの意味があるというのだ?
寧ろここで米中その他新興国に譲歩することで、現況の歯止めが利かなくなるばかりか、今後も一旦得られた譲歩を繰り返し要求する悪循環を招く。
なのに、なのにだなー。
何故に日本が「化石賞」を送られにゃならんのだ?
COP16に合せて現地入りしていた欧州かどこかのNPO法人か何かが2年連続で日本を「化石賞」(=温暖化防止に最も後ろ向きな国の称号)の該当国に指定したそうな。
何でやねん?
最も後ろ向きなのは米中だろうが。
その米中は今回タッグを組んで批判を回避すべく協力し合ったそうだが、それにしても欧州というのも何を考えているのか...
欧米諸国というのは昔からずるいくせにきれいに見せるのが上手い。
まぁこれは以前ちょっと言及した外交上手(欧米)と外交下手(日本)の違いもあると思うが。
それにしてもひどい。
特に今、EUは加盟国の財政危機やそれに伴うユーロ危機が相次ぐ中で米中を経済面で完全に敵に回すことはできないが、既に落ち目であまり危機解消に役立ちそうもない日本なら幾らでも叩ける上、温暖化防止への積極姿勢も庶民にアピールできるといったところか...
大体だな、京都議定書にしても、元々日本の削減率は2%だったか2.5%だったのが、最終日に一挙に6%にまで引き上げられて押し切られたという。
ああ、外交下手の日本の悲哀...
押しが弱い上、束になってかかってくるEUの束故の押しの強さに押し切られ...
EUの結束力の源泉て、結局こういう発言権の強さだろうな。最早欧州のどの国も一国では絶対手に入れられない地位と力(パワー)が束になることで得られるのだ。
それまでそういうパワーを得たことのない小国にとっては、それは最早手放せない快感だろう。
時にEU内部での悲哀は続くわけだが。
1990年比で削減率を出したらそれだけでも日本は不利なんだぞ。
これも前に書いたが、日本は1970年代のオイルショック後エネルギー効率を上げることに血道をあげ、80年代後半にはEC諸国(当時)の約4倍、米の約6倍ものエネルギー効率を誇っていた。
つまり既に絞るだけ絞った日本とゆるゆるダラダラしていた欧州(米は京都議定書に参加してないので)が削減を目指したら、それまでゆるゆるダラダラだったデブの方が(デブ?)ずっと容易に絞れるに決まってるじゃないの。
でも数字だけ見れば「私らこんなに達成しましたよ。あんた何やってんの?」ということになるのだ。
あくまで数字上は!
そこへもって、あのバカなクソバトが昨年、日本は2020年(だったか?)までに1990年比で25%の削減を、などと当てもないまま国際公言したから余計に今回京都議定書単純延長に反対した日本が後ろ向きに見えたのだろう。
ばかやろー、日本の足ばっか引っ張ってる変節男はとっとと引退しろ!
更にだなー、中国の1900年からの温暖化ガス排出量が既に日本のそれを超えているという。
つまり温暖化ガスをこの1世紀余り垂れ流して来たのは米に次いで中国。
「温暖化は先進国の責任」という中国の言い分は既に根拠を失っているのだ。
繰り返しになるが、もう1度言っておきたい。
日本が更なる削減義務を負わされてもそれを機に新たな開発に取り組み経済発展に用いる契機とすれば良いという前向きな意見は大いに結構だ。
だが、国際的に見ればそれは温暖化防止に何の役にも立たない。
開発したもの(技術)を武器に国際的に打って出れば日本経済にも地球温暖化防止にも役立つといったところで、開発というのは一朝一夕にできるものではない。
とにかく今枠をはめずに野放しになる排出国を出してはおしまいなのだ。
まぁどっちにしろ私は地球はいずれ滅びると思ってるけど。
ロマンだなぁ...
(↑滅びのロマンに浸る無責任なサルカバ)
というか、「ペシカバ」見たら必ず「アホの訂正」も見てね。
でないと、単なるバカに見えるから。
(いいじゃないか、その通りなんだから)