お待たせしました。

先週土曜日の高かったのに1曲逃した コンサート(←こだわっている)の報告です。


と言っても、実は今一気乗りしないんですけどね。

その場では結構良かったと思ったのだけど、今回記憶が薄れるのが早いというか、

脳がショート してるからじゃないのか?)

当たり年の中にあってはまぁ平凡かな、と。


割と良かったんですけどね、ほんと。


まずは曲目紹介から。

前半:バッハ/エルガー編 「幻想曲とフーガ ハ短調BWV537」

    ハチャトゥリアン 「交響曲第3番 ハ長調」

後半:バッハ/レスピーギ編 「パッサカリア ハ短調BWV582」

    レスピーギ 「交響詩 ローマの祭」


どうだ、豪華で珍しいプログラムだろう?

だから高くてもチケット買っておいたのだ。

(高いったって、3500円だろうが)


逃したのは1曲目。

ホールに着いた時丁度始まった位だった。

これはぎりぎりまでばかやろうに由来する仕事をしてたせいもあるが...

実を言うと...

実は...

(早く言わんか!)


実はですねー、今回ホールが遠かったんです。

それもこれまで行ったことない「すみだトリフォニーホール」。

秋葉原でダッシュで乗り換え、ぎりぎり間に合いそうだなと安堵したのも束の間...

実は反対方面に乗っていたのだった。

(何か、前にもやってなかったか?)

思えばあれは約半年前。

(やはり学習機能が半年しか持続しないのだな、このサルは、何事につけても)


おかげで間に合わなくなりまして...しくしくしく。

(結局自分のせいじゃないの)

でも、でも、余裕を持って出かけてたら...

(そうかー?サルはサルだぞ)

そんな追い打ち掛けんでも...しくしくしく。


待ってる間スピーカーから流れるのを聴く限りは割と良さげでして。

是非生で聴きたかったな、と。

(エルガー編ならまぁ逃してもいいか、と思ってたのは誰だ?)

だってー、エルガーって、あの有名な「威風堂々第1番」のあの有名なサビ(?)以外、ろくなのないもん。

(またそういうことを...)

あの「威風堂々」でさえあのサビ以外はてんでつまんないんだぜ。


昔「世界に存在し得ない人が3人いる。アメリカ人の哲学者とドイツ人のコメディアン、イギリス人の音楽家」というジョークがヨーロッパにあるとマンガで読んだことあるが、なるほどなーという気がする。

(おお、敵をイギリス全土にまで広げたな)


でも元の曲がいいからか、特に仕事で苛立っていた身には何か癒されるものがあったような...

生で聴きたかった...


さてお次のハチャトゥリアン「交響曲第3番」。

...

ハチャトゥリアンは有名な「剣の舞」とか「仮面舞踏会」しか多分知らなかったが、そのイメージから情熱的でドラマティックという期待があった。

...

情熱的...ではあったのかな?

単にうるさいだけという気もしたが。

最後尾の席で良かった。

あれオケの真ん前で聴いてたら、「うーっせんだよ!」とステージに乱入したくなっただろう。

(↑わがままな客)

意味あるうるささなら大好きなんだけどね。

(↑何を意味あると捉えるかはサルの勝手)


ハチャトゥリアンて、ああいう現代音楽の3歩手前みたいな曲も書いてたのか...

(現代音楽まで行くと拷問だがそこまでには到底至らなかったので)

同じ旋律を違う楽章で形を変えて使うというのは他の交響曲その他でも見られるが、全編に渡って同じ旋律―という前に、あれ旋律か?―が能もなく繰り返される曲は初めて聴いたぞ。

あ、ラヴェルの「ボレロ」は能ある繰り返しね。

しかもそれがやたらとうるさい。

楽器というのはもう少し情緒ある使い方をした方がいいと思うぞ。


最後にまた同じ旋律(ともいえない旋律)が大音量で能もなく繰り返された時には「いい加減にせー!」と石を投げるどころか、最上階の席から自身がステージにダイブしてやりたくなったな...

(↑やっぱりわがままな客。またの名を決死の突撃隊サルのすけ号)


でもあれのどこがハ長調なんだ?

というか、あれ調なんてあるのか?

というぐらい、現代音楽に近い要素が強かった...


で、後半。

バッハ/レスピーギ編「パッサカリア」。

なんだ、これ私の持ってるテープにあるオルガン曲じゃないの。

(↑一々曲名も覚えていないサル)

いや、バッハは同じタイトルでBWVだけ違うのが多いから土台覚えるのが無理なのだ。

(サルには)

でも私はオルガンの仰々しい音色が今一好きでないので、最初はオケの方がいいなーと聴いていた。
 

オルガンてあまりに仰々しい音故却って向いてる曲が少なく表現の幅も制約されて、要するに「大男、総身に知恵が回りかね」みたいな楽器なんだな。

(楽器にまで喧嘩を売るサル...)

私はひなびた音色のハープシコードの方が好きだ。

うーむ、控えめな性格が滲み出る好みだなぁ。

(...おまえが控えめなら野生のゴリラも控えめだぞ)


それはともかく初めはいいなーと聴き入っていたのだが...

何か変...

何か違和感を感じる。

それが何なのかと言われても、何か妙としか言えないのだけれど。

 

結局バッハの時代にはあんな大編成のオケはなかったし、楽器の種類も限られていた。

そういう時代に書かれたものを仰々しい大編成のオケでやると、何か曲に似合っていないような...?

いやオルガンだって仰々しいわけだが...

編成が旋律にそぐわないように感じた。

旋律によって向き不向きの編成があるとは考えたこともなかったが。

寧ろ、選りすぐりの演奏者ばかり集めての室内楽にした方が、しっくりくるんではないかなという気がした。

ロストロポーヴィチとか、パールマンとかで泣きの入りまくった演奏だったら、相当なもんができるのと違うかなー。

(もう生きとらんがな)


そして最後が目玉の「ローマの祭」。

そう、これが聴きたくて行ったのだ。

レスピーギ「ローマの松」 以来、どれほどレスピ君(...)のローマシリーズを待ち望んだことか。

うーむ、しかし...

結論から言ってしまうと、松の方がいいな。

祭も悪くはないが。

松の時のような音のうねりは一切感じられなかった。

あの快感をもう1度体感したかったのだが...

同じローマシリーズでも、松の方が数段スケールの大きい曲という気がしたな。

どちらも1度ずつしか聴いていないから決め付けるべきではないけど。

 

しかし祭というからには(しかもイタリアのだし←イタリアに対する偏見(?))もっとはっちゃけた勢いのある曲かと思っていたが。

何かうっ屈した暗い祭りだなー。

後半は違ったけど。

20世紀初頭らしい旋律と古風なワルツが絡み合い、途中で途切れ...なんてあたりは如何にも祭の無秩序な乱痴気騒ぎが表れていてそれなりに面白かった。

結構迫力もあったし。

こういううるささ(?)ならいくらでも歓迎なのだよ。


あ、忘れてたけど、指揮は下野達也さん、オケは新日本フィル。

下野さんを聴くのは久しぶり。

このところ下野さん常任の読売日響に行ってないから。

あそこ一昨年までは末席2000円だったのに、昨年から3000円にしおってからに。

だからよほどいい演目でないと行かないのだ。

まぁ何にせよ、今年は曲を選びに選んでいるが。


下野さんの指揮はかなり迫力があって、情熱的で良かったですがな。

このまま行って欲しいなー。

日本のノセダみたいな感じになる可能性も...

 

つまり演奏は良かったけど、曲がどれも今一つインパクトに欠けたということ。

いや、あの現代音楽3歩手前はある意味非常にインパクトあったけど、いい意味のインパクトではないので。

 

やっぱり音楽について書き始めるとこんなに長くなってしまうのだよな...

(冒頭「あまり気乗りしない」とか言ってたのは誰だ?)

 

でもコンサートの方はまた当分なさそうだなぁ。

夏は子供向けが多いし。

残る「ローマの噴水」どっかでやってくれないかなー。

松も是非又聴きたい、何度でも。

どう考えても子供向けではないが。