この1週間大きく揺れ動いた角界でした。

貴乃花親方の理事当選に明け、朝青龍の引退で暮れるというどちらも意外と言えば意外な展開。


まずは貴乃花親方の方ですが。

今一コメントしづらいですね、まだ。

どうも親方の真意が掴めない。

改革、改革と言うが、具体的な改革案は今だ公表されない。

理事選まで改革案を公表しない理由は次のいずれかであろうと見守ってきましたが...


1.改革案があまりに革新的過ぎて、理事選前に公表すればつぶされる(当選は絶対不可能になる)。


2.実は今回の立候補は2年後の次回当選を確実にする為のパフォーマンス。つまり改革への意欲はあるが、具体策があるわけではない。


3.実は何も考えていない。(ただ理事になりたい)


まさか3ではないでしょうが。

(そうだったら安治川親方は報われない...)

当選時のあまりに険しい表情と重圧を感じているらしい様子、今だ改革案を語らないことからすると、もしや2だったのかという気がしないでもなく...

(そうだとすると、やっぱり安治川親方は報われない...)


でも水面下で造反の説得を行っていたとの話もあるので、やはり1なのかなぁ?

ということは、1の変形で、革新的な改革案を急に出して古手のじさま方につぶされないよう、徐々に徐々に変革を起こして行こうというところか...

それなら是非頑張って欲しいものです。


それにしても、選挙と銘打つからには入れたい人に入れて当然でしょうが。

それで何で退職を決意するほど追い込まれにゃならんのだ。

という所にそもそもの角界の体質が表れていると思う。

世間の反発を受けて退職を翻意させたものの、「1から勉強し直せ」って、勉強し直すべきなのはあんたらの方じゃないの?と言いたくなる。

何か一々ずれてるんだよな、世間と。

それを改革していこうとなったら、本当に大変でしょうね。


それにしても貴乃花親方といい、安治川親方といい、気概ある若手の親方というのはどうしてこうも精悍ないい男なのでしょう?

(九重親方も相変わらずいい男だが)

人を見た目で判断してはいけませんが...


とはいえ、余談ですが最近逮捕された連続不審死事件の2人の容疑者を見た時は驚いた...

噂には聞いていたが...

ああいうのに簡単に引っかかり、搾り取られても(?)一途に(?)信じる男が大勢いるのか...

人間界とは不思議な所だなぁ。

(↑サルの感想)


さて朝青龍の突然の引退ですが...

自業自得でしょう。

あまりにも相撲界を舐めていた、というか、理解できなかったんでしょうね。

そこまで舐めさせた相撲協会もどうかと思いますが。

でもねぇ、記者会見で涙をこらえて笑顔を向けようとするのを見たりすると、やっぱり憎めないなーと思ってしまったりもするんですね。

やんちゃ坊主が必死にこらえてるみたいな感じで。


1番ショックを受けたのは寧ろ白鳳じゃないのかな?

初場所も優勝をさらわれているし。

自分の力で引導を渡したかっただろうね。

それが叶わなくなったんだから。

これから一人横綱で大変だね。

気が抜けてしまわなければいいけど。

他の力士との力の差があり過ぎるようで心配。


白鳳は品格も備えた立派な横綱だと思う。

まだまだ頑張って欲しいし、その為にも他の力士に奮起してもらわねば。


朝青龍は結局相撲をスポーツ/格闘技としてしか捉えられなかったのじゃないかな。

相撲は日本の国技で国民の財産と言っても、日本人にだって、何がどう特別なのか、理屈で理解できている人は少ないと思う。

私も何となく感覚的には理解できるけど、言葉で説明しろと言われたら困る気がする。

ましてや外国人にどうやってわからせるのか...


例えばですよ、もしも、万が一、外国人に「スモウってデブのおっさん達が裸でぶつかり合う格闘技だろ?」と言われたら、

(サルコジあたりなら言いそうだな...日仏デマゴーグ 参照)

絶対反論しようとはするものの、実際にはどう説明すればいいかわからないと思う。


日本の伝統的なものって、何でも「~道」と道がついて、単なる技能でなく精神性に結び付けられてきた。

そこに日本人の素晴らしさもあるわけだけど...

こういうものって、理屈じゃないから言葉で定義付けたりということがなかったし、国内でだけやってる内は日本人なら感覚的に理解できたから良かった。

でも柔道が国際化と共に全く別個のものになってしまったように、その精神性というのは外国人には非常に理解し辛い。

柔道精神を尊ぶ者には青い柔道着など、耐え難いだろう。

でもジュードーをスポーツとしてのみ捉えるなら、色違いの方が良いに決まっているのだ。


相撲をこの先も国際化していくなら、これは避けて通れない問題だろう。

柔道がジュードーになってしまったように、相撲もスモウになるのか、それとも精神性を伝える努力をしていくのか...

精神性を伝えると案れば、物凄い労力と知恵を要すると思うけど。

何せ外国人にはない感覚を教えなければならないのだから。


強い力士を外国から連れて来るだけで、わけわからん精神性を理解しろと言っても、土台無理な話ですよ。

まずは一般の日本人が相撲道について説明できるよう、そこから始めて欲しいですね。

国技なのに、国民が説明できない所が既におかしいのよ。

それともそれは私がサルだからで、他の人は説明できるのかなぁ?