北海道千歳市に、陸上自衛隊の戦車などが自走する公道がある。市では走行する日を事前に公表しており、沿道では間近で眺めようと多くの自衛隊ファンらが駆けつける。 

 この公道は、陸自の東千歳駐屯地(同市)と北海道大演習場を結ぶ約10キロの区間にある。市や陸自は「C経路」、市民は通称「戦車道路」と呼ぶ。訓練や演習で使う車両の移動経路で、路面は約50トンもの車両重量に耐えられるよう、アスファルトではなくコンクリートで舗装されている。

 戦車は、道路を損傷しないよう無限軌道にゴムパッドを付け、騒音を出さないよう時速10キロほどでゆっくり走行し、一般車に道を譲り、赤信号で止まる。安全確保のため、戦車が走行する前には陸自職員が立って看板で告知する。

 5月30日には、北海道に主に配備されている90式戦車や99式自走りゅう弾砲がこの公道を走った。沿道ではカメラ片手のファンが盛んに動画や写真を撮り、住民も手を振っていた。

以上読売新聞より