人気アイドルの書類送検は、帝国崩壊の序曲かもしれない。

 ジャニーズ事務所所属の山下智久(29)が21日、東京・六本木の路上で口論となった相手の携帯電話を持ち去ったとして器物損壊容疑で書類送検された。山下は今年6月、元ジャニーズで、元「KAT―TUN」の赤西仁(30)、「関ジャニ∞」の錦戸亮(29)らと飲んでいる時に通行人の男女と小競り合いに。その様子を撮影していた女性の携帯を取り上げて逃げたという。後日、携帯を取られた女性が警視庁麻布署に被害届を提出し、受理されたため事件化してしまった。

「金銭での示談が済んでいるため起訴はされない見通しですが、ニュース報道で山下の名前が出まくったのは痛恨。山下は事務所の幹部から厳しく叱責され、金輪際、赤西とは付き合うなと警告を受けたそうです。外で飲む時はどこで誰と飲んでいるか報告義務まで課せられた」(事情通)

 折しも、山下は主演映画「近キョリ恋愛」が興収ランキングで1位を快走中。山下サイドは今回の件についてコメントを出していないが、22日18時から都内の映画館で行われる舞台挨拶に登壇予定だけに、何を語るのか、はたまたダンマリを決め込むのか見ものである。

■赤西仁から始まった“掟破り”

「山下の書類送検はジャニーズ帝国瓦解の引き金になるかもしれません」

 こう話すのはさるベテランの芸能記者だ。

「かつてはデビューするまでは寮生活が当たり前で門限まで設定されていましたが、今やデビュー組だけで近藤真彦以下、60人以上。その下のJrと研修生も入れたら関西も含めて300人以上の大所帯です。こうなると全てを事務所で管理できるはずもないし、女性関係やファンなどと問題が起きない方がおかしいくらい。しかも、昔はプライベートを徹底管理し、スキャンダルに厳しかった。人気者でもペナルティーを科されたり解雇された者もいましたが、この10年くらいで大きく事情が変わった。その象徴が赤西仁です」

 赤西は海外留学を理由に活動を休止したあげくグループを脱退。その後、黒木メイサと“できちゃった婚”までやらかした。結果、ジャニーズ事務所を去ったが、当時は数々の“掟破り”に対してタレント側からも公然と非難の声が上がったという。

「ジャニー社長が赤西への温情で例外を許したため不公平感が鬱積し、事務所全体の箍が緩み始めている。

KAT-TUNのメンバーだった田中聖も内緒でバーを経営したり、AV女優とのハレンチ写真が流出したりともうむちゃくちゃ。そんな先輩たちを見ていたら後輩に規律を求めるのはどだい無理がある」(前出の芸能記者)

 今夜も新宿や六本木に行けば第2の山下、赤西予備軍はごろごろ。トラブルの火種はそこかしこに転がっている。果たして次は書類送検で済むのかどうか――。芸能界で隆盛を誇るジャニーズ帝国がぎしぎしときしむ音が聞こえる。