昭和の一般的な女性向けの雑誌って、毎号お裁縫のコーナーが載っているものも多かったみたい。
昔の女性(昭和の女性)って、お洋服とか、お裁縫でできることは、自分でつくっていたことも多かったみたい。
だんだん流行らなくなってきたのは、海外の安価な労働力で洋服を作って、日本に輸入するようになった、1990年代ごろからみたい。
今の時代って、一般的な女性誌に毎号洋服の洋裁のコーナーが載っているっていうものは無いみたい。
たぶん、今現在の女性誌の広告収入がアパレル業界からだから、競合しちゃうからなんだろう。
読者にはつくるより、買ってほしいんだろうな。読者にお洋服をつくられて、被服費が減ったら困るんだろうな。
それで、手芸=ダサいとか、おばさんくさいとか、安いものはださくて、高ければ高いほどおしゃれであるっていう概念を広めようとしているのもあるのかも。
まあ、ある意味合っているけど。たしかに高いものって凝っていることも多いし。でも、だからといって、被服費の削減につながる手作りのものをそんなに否定するほどのこともないと思う。
同業種に対しての方が厳しいこともあるみたい。こだわりがあるのもあるのかも。アパレルメーカーのデザイナー同士の方が、他のデザイナーが作ったものに対して厳しいこともあるみたい。会社で言ったら、ライバルの会社だし。実際には、世代が違うと好みが変わってくるっていうこともあるんだけど……。それでも、アパレル業界に勤めていない人の場合は、そこまで厳しく言わなかったりするものだし。最近の流行ってよくわからないけど、本人が気に入っているのならいいのでは、ぐらいで。まあ、そもそも、本人が気に入ることが一番重要なことなのかもしれないんだけど…。売る方が押し付けるんじゃなくて。
でも、お金が取れないとなると厳しくなるのもあるのかなって思ったりもする。似合っていようが似合っていまいが、本人が気に入っていようが、気に入っていまいが。本人の好みじゃなくて、アパレル業界にいる人の好みになっているし。
まあ、周囲の人からの評判がいいと、本人もいいなって思うこともあるけど……。逆に、最初は本人がいいなって思っていても、周囲から評判が悪いと、気持ちが変わってきちゃうこともあるし。
お給料に繋がるから、そういう意識になりやすいんだろうなあと思う。まあ、目の前にアパレル業界で働いている人がいたとしたら、こんなことは面と向かって言えないけどね……。
あと、家の中でできるような趣味としてもいいと思うし。
同世代の人がデザインした手芸や洋裁の本だと、同世代の人が着ていてもおかしくないんだけどね…。
でもさ、アパレル業界でも、販売系やマスコミ系ではなくて、メーカーの側で働いている人達(デザイナーの人達や、お針子として働いている人達)は、自分で物を作るのが好きな人達のはずなのにね。矛盾。
JUNIEっていう、中高生向けの雑誌があった。ちなみにモデルがかわいかった。白人ハーフの美少女ばかりだった。(でも、今思うと日本人の同世代のモデルがたくさん出ている雑誌の方が参考になったかなあ。足の長さとか、彫りの深さとか、ミルク系の肌の色白さとか、髪の色とか、つくりが違いすぎて……。)
その雑誌は、甘めのお洋服をよく載せていたんだけど。毎号、洋裁のコーナーが載っていた。これがまた、その時代のその年代の子が着てかわいいようなデザインの服ばかりだったんだよね。
何年も前に廃刊になってしまったけど。ネットの情報によると、出版社の鎌倉書房自体がなくなってしまったらしい。鎌倉書房って手作り系や洋裁系の本や雑誌をたくさん出している出版社だったからな……。
今って毎号洋裁のコーナーの載っている一般的な雑誌が無いから、参考にしたいとか、作りたいって思った時は、洋裁の本を買うような形になっているのかな。
「オレンジページ」には時々、ちょっとした小物作りのコーナーが載っていることはあるけど。たぶん、オレンジページはお料理がメインの雑誌で、雑誌の広告収入がアパレル業界じゃないから、そういうコーナーをつくれるんだろうなあ。
もしも、海外で安価な労働力がなくなったら、また毎号洋裁が載っているような雑誌がはやってくるのかなあ…。