ないのかもしれない。

 

少し前までは、夢にまで見ていたこの状況。

仕事にも内定が出て、遠距離とはいえ彼女も出来た。

本っ当に一生卒業できないと出来ないと思っていた童貞も卒業できたし、

生涯縁など無いと思っていたラブホテルにも、もう2回も行った。

2回も、って大袈裟だと普通の人は思うかもしれないけど、俺にしては物凄いことだ。

 

・・だけど、俺は満たされてない。

これから先のことを考えて、また不安になるだけ。

彼女の気持ちが変わってしまうことを恐れるだけ。

 

俺はある意味、今までの目標としてきたことを達成したのに、これっぽっちも成長は出来ていない。

これには、正直怖くなった。ずっと、俺はこんな感じなんだろうか。

 

彼女は、俺の本当のことなんて何もしらない。

運動神経が破滅的に悪いことだって知らないし、カラオケにすら行った事ないのも知らないし、

・・いや、そんなのは建前で、俺が彼女に本当のことを話していないだけだな。

おっかないもん。好きって言ってくれてるのに、何で俺の本当の姿なんて話さなきゃならないのか。

でも、話さないと、何だかまた嘘で塗り固めてしまいそうな勢いだから・・それも、本当に嫌だなぁ・・

 

仕事に関してもだ。

仕事について考えるにあたって、内定を勝ち取るということが俺の中にある全てだった。

内定が貰いたいから面接も頑張ったし、内定を受けたいが為に精力的に動いた。

・・だけど今、内定を貰ってからの時間、俺が何をしたかといえば、ゲームだけ。

ゲームをしながら、ずっと不安だった。俺、本当にこんなことしか出来ないんだな って。

結構暇があるのに、他に出来ることもなくて、何かに誘えるような友達もいなくて・・。

 

自分の薄さが嫌になる。

髪の毛まで薄いのは余計だけど、俺自身の人間性ってものが、もう救えないほどに薄い。

 

体験してきた苦難なら、そこら辺の人より上だと思ってた。

でも、俺の体験してきたことなんて、やっぱり俺個人のことでしかないんだ。

誰かと、共通の思いを目指して一緒に励んで、乗り越えたなんて経験は一度もない。

俺の中で考えて、俺の中で答えを出して、俺の中で完結して、次を目指した。

 

・・今までだったら、このままで別に構わなかったんだけど、

これから先、俺の理想とする・・ずっと憧れてきた、俺の目指す人間像に近づきたいと思ったなら、

俺は今のままでいたら絶対にそうなれない。

今までと同じことを、この先も繰り返すだけだ。それが、怖い。

 

・・とまあ、色々言いはしたけど・・・

やっぱり、顔や髪っていう話に、最終的にはなっちゃうんだよな、俺の場合。

人前に出るのすらためらってしまうこの神経を直せるのは、自分に対する自信を深めるしかない。

俺の一番の精神的なネックになっているのは、小さいときから蔑まされてきた俺の顔や頭。

これらを改善せずに、俺の本質的な変化はありえない。

 

人間について客観的に見れているつもりで、俺は人間の性みたいなものが欠けてるんじゃないかと思ってたけど、

ある意味、俺って人間の性の塊なのかもしれない。

欲に限りがないもの。

漫画とかに出てくる小物と一緒。自分の欲望しか、見えていない。

 

でも俺は・・その欲望にこだわりたいなぁ・・。