っていうか、ハロウィンが10月31日だっていうのすら初めて知りました。
お話にもならん、俺。
ハロウィンっていう日を使っていたずらをしたことは残念ながらないけど、
小さいころに「かくれんぼ」のいたずらをしたことはあった。
俺が父方のばあちゃんの家に行った時のことだった。
ばあちゃんの家は広くて、部屋もたくさんあった。
時期はお盆だった。俺は親が何かを買出しに行ってる時に、ふと考えた。
「もし自分がいなくなったら、どんな風になるんだろ」と。
俺は、こっそり物置みたいな部屋に入って、息を潜めた。
数十分くらいして、親が帰ってきて、しばらくしてから俺がいないことに気がついた。
ばあちゃんの家は、けっこう深い山の中だ。家の中が急に騒がしくなって、いろいろな人の声が聞こえてきた。
それは、お盆で来ていたほかの親戚の人たちの声だったり、ばあちゃんじいちゃんの声だったり、
あの父親や母親の声だったり・・。
必死にみんなは俺を探していたけれど、俺は出て行かなかった。
なんでかって、、単純に嬉しかったから。
この話は、俺が4,5歳くらいのときの話だ。だけど、今でも鮮明にこのときの気持ちは覚えてる。
「自分を心配してくれている」 ・・この、普段感じたことのないような妙な優越感が、
あのときの俺にはとてつもなく嬉しいことだった。
探し始めてからしばらくして、それでも出てこない俺に不安を覚えた親達は、
外に俺を探しに行った。
急に声が聞こえなくなって、やっと冷静になった。
自分のしたことの意味なんて、理解はしていないのだろうけれど、
漠然と「とんでもないことをしてしまった」という思いが強くなってきた。
必死な親の声や、ばあちゃん達の声が頭に蘇る。
いまさら、イタズラでしたで済むかなぁ、と・・
案の定、帰ってきた親達の前に、物置から出て来た俺はとてつもなく怒られた。
親父は怒号やら罵声やら、そらもう恐ろしくて、俺は泣いた。
それを見たばあちゃんが、親父をなだめて、俺を抱いてくれた。
それが余計に心苦しくて、もう二度とこんないたずらしないようにしようって、思った。
・・昔の話なんだけれど、本当に鮮明に覚えている。
小学生のころ辺りから、俺は自分のことを振り返るような作業しかしてこなかったから、
自分のことに関してだけは、記憶がハッキリしてるのかもしれない。
あの時、俺のことを、恐らく親もばあちゃん達も本気で心配してくれたんだろう。
素直にそのことは、今でも嬉しく感じる。
でも、だからこそ、その後の親父の変貌ぶりや、自分の変化を悲しくも思う。
はぁ・・別にいまさら思い返しても、なんの得にもなりはしないんだけれど、
俺の中では結構貴重な思い出。だから、これからも思い出せなくなることは、ない。