生きている。
不思議だ。
あゝ 何という事だ。
今この瞬間が不思議で、
たまらなくなってしまった。
凄まじい孤独だ。
気分がいい。
今見える景色や、今聞こえ得る音の
その向こうを思い描き。
僕の何かを。
何だろう。何かだ。
それを、どこまでもどこまでも。
膨らませていく。
あゝ!! 孤独だ!!
素晴らしい。
隣に、同じ程の規模の孤独が…。
一つ、2つ、みっつヨッツ………。
数えきれない孤独が。
生きている。
ほんのりと五感じゃない何かで、
感じ取れるものが今。
鈍く輝き。
やがて、記憶を引っ張り出してくるが。
情景などない。
ただの、光。懐かしい光。孤独の光が。
ぼんやりとこの胸に浮かんだり沈んだり。
空はあの頃のあの傾き。
太陽はちっとも痩せていない。
風は季節ごと、約束を果たし。
狂いのないものなど無いはずの。
世界でただ1つ、それが、笑うのを。
一杯のコーヒーにうずめた。