台風が過ぎ去ってまた暑い日が続いている。

暑い日が続くと一層、夕立は激しさを増す。
今日の夕立はいつもよりも長く、雷はやむことなく轟き続けた。

今日みたいな日に限って、たまたま荷物がよく届く。


夕立が一番激しくなった時間、ピンポンと玄関のベルが鳴った。


うわ、こんなときにちょうど配達員さんも不運だったな。

そう思ってドアを開くと、
まるでたった今、海に飛び込んで来たかのような状態の配達員の男性が立っていた。

配達員の男性は激しく打ちつける雨を避けるように、
玄関の狭いルーフに収まろうと必死に体を玄関ドア側へ寄せていた。

平静を装いながら「こちらお荷物のお名前お間違いありませんか?」と彼がこちらを見上げた。

大丈夫ですか?

と労いのつもりで声をかけたが、彼のあまりにひどいずぶ濡れ具合に
顔を合わせて2人でクスッと吹き出してしまった。

「いやー、これは大変です。お荷物も濡れてしまってすみません。」

いやいや、
荷物なんて濡れたって乾かせばいいからね。


タオルを貸してあげた方がいいかと思うくらいだったが、さすがにそこまで言われたら彼も迷惑だろう。

お気をつけて。

荷物を受け取った後、そう一言だけ伝えて玄関のドアを閉めた。


配達員さんは雨の中、風の中、暑い中、寒い中…

なかなか大変なお仕事だ。


そして、思い出す。

そういえば、朝
置き配で配達完了の写真付きメールが届いていた。

あー…、あれもきっとびしょびしょ。


玄関をもう一度開けてみると、びしょびしょになった小さな荷物が玄関の傍に立てかけてあった。


ポタポタと雫が絶え間なく落ちていく。

まぁ、届いたものは濡れても困らないものなので構わない。



2つともアマゾンから配達された荷物だ。



とにかくビショビショなので玄関ですぐに開封した。

と思ったら、驚いた。




外側はビショビショの茶色い紙袋に入っているのに、
中身は全く濡れていなかった。


あら、
これって紙袋だけど防水なの?


アマゾン恐るべし。