5-3 | 彼岸の彼方に彼の似姿

彼岸の彼方に彼の似姿

一応、読み方は「〈ひがん〉の〈かなた〉に〈かれ〉の〈にすがた〉」です。意味は知りません。というかありません。語感です。

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「ちょっと待った!」
え?
なんですか?
「この学校の教師は魔章保持者だ。君達が戦う必要はない。」
先生が言う。
え~、折角格好良かったのに。
「何をおっしゃてるんですか?これはいい実践の機会じゃありませんこと?」
おぉ。アリシア、ナイス。
「何を言っている。もし怪我でもしたら親御さんに……」
「親?そんなの皆、とっくの昔に亡くしましたわ。」
15年戦争。
15年もの長きに渡って行われた、人類と悪魔との戦い。
多くの人が命を落とし、多くのことを学んだ。
今の悪魔学の大半はこの戦いに依る。
「第一、この中級悪魔ですら簡単に通してしまえる結界は脆弱過ぎますわ。」
「いや、中級でもそんな簡単に侵入できるはずがない。」
先生も必死です。
「それは、私と鬼蜘蛛には回路より太い『糸』でつながっているからよ。」
うん。雀が悪かった。
「fqkwc」
え?
今、誰か喋らなかったか?
「思念ちゃん。なんて?」
「白夢と、呼んでください。」
思念が喋った!か細く、小さくはあるが。
「先生の魔具は『金』の眷属の悪魔がとり憑いた拳銃ですねそして先生は魔章を持っていらっしゃらないその魔具との回路で悪魔が視えているだけですよね。」
やっぱ、変人か。句読点なさ過ぎるだろ。
文切れよ。息継げよ。
「拳銃にとり憑いている悪魔は中級以下装弾数は6発二重属性不可ですね。」
「お前は何なんだ!?」
先生がヒステリックだ。
まぁ、会ってそれほど経ってもいない生徒に弱点を完全に把握されてんだもんな。
「私の魔章は白澤その知識はあらゆる悪魔に精通している視ただけで悪魔の能力弱点攻撃方法の行動パターン好む気候などが瞬時にわかるようになる。完全魔章ならば。」
機械みたいに平坦だな。
読み辛いったらありゃしない。
「もうちょっと抑揚つけてみたら?」
「白澤の情報を読み取るだけで精一杯魔章を使っている間は読点入れられない。情報が溢れる処理が間に合わない。」
へぇ……まぁ全書館(アカシック・レコード)とも呼ばれるぐらいだもんねぇ。
伊達じゃない、のか。
「さあ、先生そろそろ来ますわ。」
「どうやら他の先生方もやられてしまったようね。」
子蜘蛛から送られて来たの。だって。
いままで、描写がないからって消えたと思っていただろう!
いるんだよ。まだ。
俺の腕やら足やらを這い回って……気持ち悪いッたらありゃしない。
鬼蜘蛛もいるし。
「いて悪いのか?」
喋るし。
ボォォォォォオオオ
壁は燃えるし。
「みぃぃぃぃっつけたぁぁ」
あく……いや、魔章保持者はくるし。
ついてないなぁ。本当に。

そんなこんなで聖魔侯学園第16期生の初戦闘開始!