1-2 | 彼岸の彼方に彼の似姿

彼岸の彼方に彼の似姿

一応、読み方は「〈ひがん〉の〈かなた〉に〈かれ〉の〈にすがた〉」です。意味は知りません。というかありません。語感です。

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「とりあえず、なぜ私を襲ったのか教えてくれないか?
―『聖域』限定解除―」
极漢を一人自由にして、そいつから私を襲った理由を聞かせてもらおう。
そう思った私は相手の行動を規制する『聖域』を解除した。
「教えてくれれば、逃がしてあげよう。」
開放した漢(ここでは仮に「男A」としよう。)は話し出した。
「お、俺は、ただ命令されただけなんだ。」
ほう、よくある逃げ口上だな。
つまらなすぎて殺してしまいそうだ。
「私が『ウィル・オー・ウィスプ』の魔章を持っていることも知らずに。か?」
「そうだ。そうなんだ。だからお願いだ、助けてくれよ。」
体格はいいくせに、みっともない泣きっ面を晒して恥ずかしくないのか?
「ほ~う。ではこの少年に見覚えはないかな?」
私はスーツの内ポケットから写真を取り出して、見せた。
あ、私はいま20人の暴漢の相手をしているが、黒の上下のスーツを着ている。
紳士たるものスーツは欠かせない。
戦闘中でも。
「!」
男Aは反応した。戸惑っている。彼の汗が額から床へ滴り落ちる。
のを見届けてから、会話を再開する。
「この少年を誘拐しようとしたんじゃないのかい?」
この反応は確信犯でしょう。
「では皆さん。貴方達は素晴らしき、かませ犬になることが決定しました。」
イェーイ
って誰も乗らないのかよ。
あ19人は動けなくて、若干一名は口から泡吹いてるのか。
私のせいですね。
「ではでは、皆さんお楽しみの『ウィル・オー・ウィスプ』と不肖私、「黄檗色の光」による、光の魔術です。
―水面に漂う花びらのように、儚く、散れ―『花刃』」
右手を突き出す。