「『聖域』発動。」
ここはとある太陽系のとある第三惑星。
とある島国の首都近郊の荒地に建った廃倉庫。
人はここを……いや、なんとも言わないだろうな。
なんといったって、ただのハイオク。
いや、原油から精製した燃料じゃない。廃屋だ。廃れた家屋。
そして私は、20人の男に囲まれている。
「男というより漢か?」
つまり体格がいい。
ボディーガードかボディービル。
つまりはボディー系の肉体だな。うん。
だがまぁ、体格と強さは比例しないわけだ。
現に悔しそうな顔して、悶えようと努力しているし。
無理だけど。
だからこうして暢気に独白できる。
ん?独白なのに、聞き手がいる気がしてならないな。
自意識過剰。か。