おはようございます。
今日はオーストラリアの、いや、海外の卵事情を書こうと思います。
あれはずーっと昔、オーストラリアへ来る前にアメリカにしばらく滞在したことがありました。
最初の頃はシリアルやら食パンなどを食べて過ごしていたんですが、どうしても日本食が食べたくなり、米を鍋で炊いたのです。
よし、米はできた。
しかしオカズがない。
そこで目に付いたのが、同居してたカップルが「自由にお食べ」と言ってくれた卵。
お腹が非常に空いていたし、調理するのももどかしく、炊きたてのご飯に生卵をのせて食べようとした瞬間、同居人たちが「ヤメロー!」って叫びながら飛びかかって来て、松の廊下で吉良殿を斬りつけて止められた浅野内匠頭かよ(←例えが長い)って勢いで羽交い締めにされました。
彼らは実際「殿、ご乱心!」って言ってたと思う。
いや、「アーユー クレイジー?」だったかな。
こちらとしては訳も分からず、茶碗持って唖然としてたのですが、よくよく聞いてみると、調理をしてない卵を食べるなんて正気の沙汰ではない、ロッキー気取りかよってことらしい。
そう、卵かけご飯は勿論、牛丼に生卵トッピングもすき焼きのとき卵も納豆卵かけも、全部「アーユー クレイジー」レベルなのだ。
アーユークレイジー、と言いたいのはこっちである。
どうでもいいが、アーユー クレイジーと入力すると私のiPadはどうしてアーユー クレイジーケンバンドと自動変換するのか。
そしてその質問に関する答えは「ノー、アイムノット クレイジーケンバンド」である。
話を戻そう。
そうだ、海外では生卵を食べない、である。
卵を生食するにあたって一番怖いのはサルモネラ食中毒であるが、この菌は通常、殻の部分に付着し、10℃以上になると増殖、また卵の鮮度が下がると卵内に存在する殺菌酵素リゾチームによる殺菌力も低下するので菌が増殖するらしい。
卵を好んで生食する日本では、サルモネラ菌を防ぐため、卵の殻を洗浄し、10℃以下で保存、賞味期限を2週間と設けている。
それでも稀に当たる人がいるらしい。
一方、年中暑くて、しかもスーパーにある殆ど全ての食品は他の州から輸入しているため、鮮度に常に疑問があるダーウィン。
しかもダーウィンのマーケット(露天)などでは、卵は常温(30℃)で売っているときた。
ダーウィンの卵を生食することは、ハズレのない宝くじを引くようなものだ。
(ただし当たるのはサルモネラ中毒)
ダーウィンに住む日本人なら経験済みだと思うが、こちらの大手スーパーで売られている「放し飼い卵(割高)」を割った時の衝撃と言ったら。
黄身がベラっと平たく、全体的に2D。
日本のおかんが「これ食べたらあかん!」っていう鮮度の卵が平気で売っている。
そんなこんなで、ダーウィンに来てからというもの、本心とは裏腹に「お酒はぬるめの燗がいい、卵は固めの茹でがいい」で来た自分であるが、昨年末頃に、地元のオーガニックショップ「Greenies Real Food」というお店で、自ファーム産卵を試しに購入した。
スーパーの約2.5倍(日本円で800円程度)という強気な値段ではあるものの、新鮮で保存状態もよく、生食クオリティだ。
※注) 但し生食用とは特に書いてないので、生で食べる時には自己責任でお願いします。
白身もこんもりと盛り上がり、黄身なんて飛び出す絵本のようだ。
(スーパーとの比較)
鼻水を食べているのかって言われても気にしない。
俺はこいつを加熱せずに食べる!
そうして卵かけご飯やら油そば(ギョクのせ)などを堪能するため、その高級卵をリピ買いし始めた自分であったが、問題は卵は他の料理にも頻繁に使うという点である。
この貴重な卵を卵が前面に出てこない料理、例えばハンバーグのつなぎや、ましてや天ぷら衣の前処理などに使いたくない。
そしてぶっちゃけ、家人などにゆで卵などにされるとイラッとする。
このままではゴラムみたいに卵に向かって「プレシャス(愛しいしと)」と話しかけてしまうかもしれない。
そんな危惧を抱き始めた時、私の住処から車で20分ぐらいの所に、ニワトリを10羽程放し飼いにしてる家を発見した。
しかも高級卵の半額の値段で卵を売ってくれると言う。
先日など「今朝3つ産んだから1ダース揃った」と連絡が入り、その日の朝に、正真正銘生まれたばかりの、これ以上新鮮な卵は日本だって入手が難しいっていう卵を分けて頂いた。
もちろん「メシと醤油を持て!」と戦さ前の武将のような咆哮を上げたのは言うまでもない。
卵かけご飯、本当に美味しい、、。
※注) 繰り返しますが、いくら新鮮な卵でも生食用として売っているわけではないので、生で食べることをお勧めするブログではありません。
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