今日もダーウィンからおはようございます。
 
数年前になりますが。
 
マレーシアのボルネオ島へ旅行に行き、熱帯雨林ツアーへ参加した時のことです。
 
ツアーで宿泊したのはジャングルの中の小さな安宿。
もちろん周囲にレストランなどなく、宿が食事を提供してくれました。
 
選択の余地もなく、肉料理一品と野菜料理が一品づつ、それにご飯というシンプルな食事でした。
 
そこで食べた何の変哲もない野菜炒めが・・
 
 
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ツアーにお一人様で参加して、頷いたり何か呟いたりしながら、

野菜炒めをひたすら貪る中年女。もちろん誰も話しかけて来ませんでした。

 

 

食通でも何でもない自分ですが、都会での生活が長かったので、美味しいと言われるものを沢山食べて来たつもりでした。

 

その自分が、料理人よりサルの数のほうが多いジャングルの中でこんな衝撃を受けるとは。
 
居てもたってもいられなくなり、お皿を片付けに来た娘さんに、どのようなシェフがこの小さな宿で料理をしているのかと聞いてみたところ、
 
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と、寛容にも仰ってくれたので、図々しくキッチンにお邪魔したのです。
 
狭いキッチンでは、メインシェフ(叔母さん)が1人で、今まさに追加の野菜炒めを作るところでした。
 
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麦からビール、さとうきびからAJINOMOTO。
 
 
あっ!
 
知ってます、それ。
袋に書いてある字、完璧に読めます!
 
 
そんなことで、今回は私の大好物のうまみ成分、オーストラリアでもよく話題にのぼるMSGについて書いてみます。
 
MSGとは、MonoSodium Glutamete の略です。
日本語では通称「味の素」。
日本で開発されて、世界に広まったらしいです。
名称としては「グルタミン酸ナトリウム」あるいは「アミノ酸等」と日本の食品の原材料表に表記されてます。
 
私がオーストラリアに来た時、しょっちゅう「No MSG」っていう文句をレストラン(特にアジア料理)で見て、MSGってなんじゃろはてなマークと思ったものの、当時は毎日がなんじゃろの連続だったので、特に気にも留めませんでした。
 
しばらく経ってから「No MSG」は味の素を使ってないよ、という意味だと知りました。
 
そもそもで考えてみれば、日本の原材料の表記として「アミノ酸等」の””ってなんだよ、曖昧過ぎやしないか。同じく原材料としてたまに見かける青色1号赤色102号並みに意味が分からない(赤色には他に101タイプの着色料があるの?)。
 
さてこのMSG、日本ではとりわけ気にならなかったのですが、こちらに住む友人たちから「これはMSGが入ってるから食べない!とか「MSGを取ると頭痛がする」などという意見を聞くと、ほー、これは毒であったのかドクロと驚く次第です。
 
正直、トマトソースとチーズを乗っけた鳥肉のフライに、油で揚げた大量のイモを添えて、スプライトと一緒に食べる人たちに、MSGのことをとやかく言われたくないYO、と思わなくもない。
 
※MSGのことをとやかく言う人の大部分は健康志向でそんなものは食べません。
 
オージーが大好きなチキン・パーメジャ―ナ(鶏肉フライのチーズのせ)。
私も大好きだけど、不健康極まりない。
 
MSGの安全性には諸説があるものの、私の知る限り、体に悪影響を与えるという科学的な根拠は見つかっていないそうです(もちろん個人差はあるそうですが)。
 
とは言え、料理人が力士の塩撒きのごとく、大量のMSGを投入している姿を見たら、やっぱりその人の料理は食べたくないと思うに違いなく(そんなの見たことないけど)。
 
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この力士(料理人)の前に大きなフライパンがあるのを想像してください。
 
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気分はレリゴー!!(味の素でも氷でもなくて塩だけど)
 
自分のことはさておき、もし親であったら、自分の子供に(自分の子供でなくとも)いくら害がないと言われても、化学調味料はなるべくあげたくない。
 
しかし、私の子供時代のことを考えると、専業主婦だった母が作ってくれたおやつの蒸しパンやらバナナケーキより、MSGまみれのカールやサッポロポテト、ベビースターラーメンを好み、「お昼は何がいい?」と聞かれると「(焼きそば)UFO、それがダメなら赤いきつね」と答える残念な子供でした。
 
母親がものすごく美味しい餃子を作ってくれた時に「お母さん、今日の餃子、すごい美味しい!」と言ったら、その日はニチレイのレトルト、冷凍焼き餃子を初めて使った日だと知らされました。
 
心底すまん、母よ。
 
野菜をいっぱい食べさせたいという母親の下心満載の手作り餃子は、具がギッチギチに詰まってて、生煮えのキャベツの味がメインだったんですね。
 
そんなこんなで母親の手作り&健康的な食生活への意欲を効果的に削いだ子供時代を経てきましたが、なんとか中年まで生き延びています。
 
話は変わって、私の父は戦中生まれの亭主関白・頑固一徹の不器用な男ですが、料理がものすごく上手です。※手先は器用
 
先日、日本へ帰った時、食卓に料理を並べた親父が、
 
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私のオージー友人なら「ノォオオオー!」っていうとこです。

 

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これこれ。食卓塩とMSGが混ざってます。1960年発売のロングセラー!

今でも定食屋さんの片隅にあったりしますよね。

 
 

ここか!ここが私のルーツか!!

 

もっとも父親が育った時代には化学調味料そのものがあまりなくて、そこへの危機意識とかも薄い。

多分、食品を買う時に原材料などチェックしてないし、塩分を控えめにするっていう以外は、何でも好きなものを食べているらしい。

(あと、父の老いた目では原材料表示とか小さくて読むの無理)

 

MSGオーバーロードのサッポロ一番味噌ラーメンを贅沢品としてこよなく愛する親父、しかしながら、老年になった今でも元気&活動的で、頼んでないのに、自分の健康診断の結果をスキャンし、メールに添付してきて私よりよっぽど健康だと思わざるを得ません。

 

それを考えると、一般論になりますが、何事も程ほどが一番かと。

MSGに関してそれ程神経質になる必要もないけど、加工品を使う回数を減らす、とかテイクアウトを連日食べない、とかそんなゆる〜い感じで良いんじゃないかと思うのですよ。

(何様だよ?)

ちなみにオーストラリア人は(勿論全員ではないけど)MSGだけではなく、グルテン(小麦・大麦・ライ麦などの穀物)の摂取に対する意識も高く、スーパーマーケットには普通にグルテンフリーというコーナーがあり、小麦粉の含まれてないケーキやパスタ、パンが売っています。

 

最近の事情はよく知りませんが、私が日本にいた頃はグルテンフリーなんていう言葉すら聞いたこともなかったし、知ってたのはそば粉アレルギーくらいだったしなあ(←関係ねえやん)。

もっとも喜んで赤色102号入りの食品を食べてた自分がただ単に知らなかっただけだったのかもしれませんが。

 

そんな私ですが、オーストラリアかぶれして、今では一丁前にヒマラヤのピンク岩塩や砂糖の代わりに粗糖を使ったり、胚芽入りのパンを(たまに)食べたりしてます。

アジシオとか、もう食べられない~ゲロー

 

今さら健康志向のふりしてますが、何か?

 

付け加えると、もし私が美味しいと感じたらMSGが入っていることがほぼ間違いないので その食品やテイクアウトを頻繁に食べないようにするとか、量を減らすとかいう便利な目安になったります。

 

「NO MSG」の逆バージョンですね。

 

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だって美味しいから!!

 

何事も程ほどに、中庸が一番ですね。

 

それでは、よい日曜日をお過ごしください。

 

T

 

※このブログはAJANTの一会員が個人的な意見を書いているのものであり、必ずしもAJANTの団体としての意見を反映するものではありません。

 

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