夫の壁

2024年 3月 24日（日）

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夫に土下座しても届かない。

昔噺はじまりー。はじまりー。

2016年５月
土曜日の午後、居酒屋庄屋の
ランチタイムに家族で食事をした。

娘が、寝っ転がるので

私は、強めに叱った。

『ちゃんと座りなさい！』

すると娘は、すぐに寝っ転がるのを
やめて座った。
（ひどい母親です）

私は、夫の顔を見て微笑んだ。
（私、狂ってます）

『この子、怒鳴ると
すぐに言うことを聞くの』

夫は、黙っている。

店員さんが私たちを見ている。

私は、夫に土下座をして、
『こんな子育てをしたくて
あの幼稚園に
通わせているんじゃない！』
『お願いだから！幼稚園を
やめさせてください！』

店中に聞こえるくらいの大声で
お願いをした。

夫は、慌てて
『わかった！わかったから！
幼稚園やめてもいいよ。』

私は、顔を上げて
『本当に？』と
天にも昇る気持ちだった。

だが、次の夫の言葉で
地獄へと落ちていく。

『運動会で決めよう』

私、？？？？？？

夫、
『M幼稚園の運動会で、
娘は成長したか
してないかわかる。
先生と娘の様子もわかるんだ。
運動会ってそういうものなんだよ。
成長がないとわかったら、
M幼稚園をやめよう』

運動会は10月。
今は、5月。

『私は、娘の成長とかで
幼稚園を転園させたいんじゃない！
担任と合わなくて、担任の一方的な
報告でパンクしそうなの！
辛くて、子供にあたってしまったの。
この危険な状態がわからない？
あなたは平気なの？』

と話しても、

『俺も協力するから』

と言って、３人のお昼ゴハンは終わった。
私の必死なお願いは届かなかった。

話し合うたびに、
いつもがっかりさせられる。

※今は、閉店してしまった庄屋さんと
お客様にはご迷惑をおかけしました。

先のお話をすると、

運動会後、
夫は、M幼稚園が
娘に合ってないとわかっていても
やめる気なんてなかった。

私が、土下座しても
泣いても、
壊れても、

娘と私が辛い思いをしても、
自分が辛くなければ
関係ないのだ。

当時の私は、
いくら冷たい夫でも、
家族の危機には、
助けてくれると信じていた。

数年後、
やっと私は知った。
夫の危機とは、
自分の小指に切り傷が
できたときだということを。