新艦対空誘導弾」は陸上自衛隊の03式中距離地対空誘導弾(改)に大型ブースターを装着して長距離艦対空ミサイルとしたものです。そして「新艦対空誘導弾(能力向上型)」への改良だ。

事前の事業評価に掲載されています。
達成すべき目標:新艦対空誘導弾(能力向上型)
ア 高速目標の経路予測技術の確立
高高度から高速で侵入する目標を撃墜するため、レーダが取得した目標情報からFCS(※1)が予想会合点を正確に算出するための経路予測技術を確立することである。

イ 高速目標の追尾技術の確立
高高度から高速で侵入する目標を撃墜するため、誘導弾が目標の軌道変化に追尾/応答するためのシーカー(※2)/サイドスラスタ(※3)技術を確立する。
出典:新艦対空誘導弾(能力向上型):令和5年度事前の事業評価:防衛省

(※1) FCS(Fire Control System):射撃管制装置
(※2) シーカー:目標の捜索等に使用する装置
(※3) サイドスラスタ:誘導弾の機軸と直交する方向にガスを放出し、機体を並進運動や回転運動させる装置、サイドスラスターを新たに装備するとあります。つまりパトリオット防空システムのPAC-3。

そのような特殊な迎撃ミサイルに進化させることになる。「新艦対空誘導弾」の目的は弾道ミサイルと極超音速兵器の終末段階での迎撃ができることになる。弾道ミサイルにはSM2、SM3、巡航ミサイル・極超音速ミサイルにはSM6、はパトリオットPAC3である。