シュガーマンを探して

野辺から伊勢崎町の裏道を歩いてびっくり。
ここは日本かと。歌舞伎町を6こくらい繋げたような壮大な風俗街と、
天井の高いアメリカンな様式の商店群と、時代の趨勢韓国料理屋。
どこもセットのように崩れ落ちそうで、昼間歩いている人は60~70`sから
時代が止まったような「ふうてん」。
写真家の佐々木美智子さんは、かつて隣町の黄金町を写真取材したとき、
そこには薬の売人と目の回りを真っ黒にした人しか住んで居なかったといい、
更に先へ進めば寿町。
ここで生きている人に、どんなニュースが必要なんだろう。
ここには行政というものが存在しているのかしらん。
ふと、昨日見た映画に出てくる「デトロイト」の町が、
この界隈とそっくり。
観た映画とは「SEARCHING FOR SUGAR MAN」。
60年代、ミシガン州デトロイト一人のシンガーがデビューを果たすも
全く話題にならずシーンから姿を消し、死亡説まで出回った。
シンガーの名はロドリゲス。
アメリカでは無名の彼の歌は、その強烈な歌詞歌声と共に
反アパルトヘイトの機運高まる南アフリカへなぜか渡り、
絶大なる支持と影響力を与えた。
野辺~伊勢崎町に住むひとに必要なのはボブ・ディランではなくて、
ロドリゲスなのだ!と、映画を観て思った。
いや、彼に替わる日本人のシンガーはいなかった。
斜にかまえるのでもなく、上から物を視るのでもなく、
行き詰った日常を昇華させる錬金術。
物事を多角的に見ることの、きっかけ。
こんなすごい男にスポットを当てた、またこの映画も、
幾度の頓挫の波を乗り越えた上で完成された。
消え入ろうとする歴史をわしづかみにして、映画ってほんとに凄い!って思う。
愛染、出直してライブです!
4/16(tue)荻窪Club Doctor
open19:30/start20:00
\2.000/\2.300(+1d\500)
happy hour 19:30-20:00 +\1.000→3d!!!
出演
①西岡竜二(20:00-20:30)
②愛染恭介(20:40-21:10)
③DRI:MOON(21:20-21:50)
時間は短めですがガッツリ詰めて飛ばしていきます。よろしければ!