自閉症の本の中で、とても印象に残っているのが、
こちら。10年くらい前に読んだ本ですが。。。
- 自閉症だったわたしへ (新潮文庫)/新潮社
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著者は、自閉症の女性で、子供のころから社会に出て生活する現在までの
内面の世界を、その世界観を通訳するかのように、描いている自叙伝で、
どうして他人に触られるのが嫌なのか、
どうしてくるくる回るのが楽しいのか、
社会に出て、どういうことが彼女を危険にさらすのか、
読んでいるうちに、彼女と同じ心の体験をすることで、
自閉症の世界を頭で理解するというのはなくて、
心の感覚としてわかる感じがする、稀有な一冊。
読んでみて、自閉症ってなんとなく、
みんな心の奥底には持っている一部で、
そこが特化して前面に出てくる感じ、なのかなあ、と。
すごいおすすめな本です。
愛おしくなります。
それと、ちょっと違うけど、こちらは最近読んで、
衝撃的だった一冊。
- 人間仮免中/イースト・プレス
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元AV女優さんで、統合失調症の著者の
自叙伝の漫画。
こちらは、統合失調症の世界というものを、
追体験できてしまう、これも稀有な一冊だと思う。
統合失調症というと、「ブラックジャックによろしく」の中に
でてくる患者さんたちの世界観が一般的な感じがするのですが、
(わからないって?)
本人が突き放した感じで描くと、「なるほど、こういう世界なのか~」
と、初めて冷静に理解できて、
まるで違う視界が開けた気がしました。
そして、やっぱり、切なくなった。