29・6・29

 金融行政というような言葉が適当か、どうかよくわからないが、今の金融庁の在り方について人は何と言っているか。金融検査庁、金融検察庁などという言葉を聞く。大蔵省銀行局の検査部があった頃は今よりもっと組織も小さく、人員も少なかった。金融庁を分離することにわれわれは反対していたが、金融庁として独立してから人員も組織も俄かに大きくなって、銀行融資の細かいことまで、やかましく言うようになった。人は何と言っているか。どうも、今は銀行の箸の揚げ下げまでやかましく言うものだし、又、銀行首脳部が慨して弱くなっているので、それぞれの判断に基く力を発揮しえない状況ではないか、と言われている。融資の一件一件について、やかましく言うものだから、銀行もビビッて自分の判断で行動できないのではないか。融資の申込みが少ないので貸せないと言うのは本当ではないのではないか。

 金融庁をも一度財務省(大蔵省)に戻して、機構も人も小さくしたらよいのではないか。 

 そうすれば、金が今よりは流れるようになるのではないか。

 金融の行政の必要が言われる由似である。