28・2・13
チョコレートをあちこちから頂戴して、あら今年ももうバレンタインディを迎えたのかと思う。
戦前はこのような風習はなかった。戦後も暫らく経ってからであろう。
書棚に眠っている沢山の辞書のなかから「Encyclopedia of contemporary knowledge」(大辞典)を曳き出して、この言葉の解説を読んでみた。
「St・Valentine`s day 二月十四日。この日は女性の方から思いを寄せている男性に贈り物やカードを送る欧米人の俗習。「参考 聖バレンチヌスの祝日とは関係ない。」となっている。他の辞書にも当ってみたが、大同小異である。
いつ頃からか、この日にチョコレートを贈られるようになったが、いずれも思いを寄せているとは思われぬような人から贈られて来ている。こんなに思いを寄せてくれる女性がいたら、さぞ男冥利に尽きるだろうな、と思ふと同時に、たまにはだれだったかな、と思いだせないような人からのものも混ざっている。
よその国のことは知らないが、何だかクリスマスにしても、最近急に若い人達にとりあげられているハロウィンにしても日本人はお祭り事が好きだからなァと思われるような出来事が少なくない。
まぁ、目くじら立てて文句をつける必要も全くないと思うが、思えば、日本人は抱擁力に富んだ人種ではないか。
生れて百日目や、七、五、三には神社に親子揃って柏手打ってお参りをし、結婚式は教会で牧師や神父さんの前で誓い、讃美歌を唄い、亡くなる時は、まずお寺の坊さんのお経で送られる。という、まことに外国人には不思議な多信教の人種である。