株高が上がるという情報をサンザン流して株価をつり上げ、裏で自分は売りぬけて巨利を手にした人が起訴され、罰せられることになった。
だが、考えてみると今回の様な大規模なものでなくても、こういうことはいわば常時行われているものと思わなければならない。
こういう行為を犯罪とみるか、どうかに関しては、疑問もなくない。売買を自由にしておけば、このような事態が起こることは不思議でもなく、又、自由な競争を前提としている限り、別に罰せられるべきものではない、という気もする。
株以外のあらゆるものについて自由な取引を認めない限り、場所、規模の大小を問わず、この種のことは起きうるものだと思う。
株価へ関しても異常な高低が出現すると、関係者は直ぐ、これを止めたり、規制によってストップさせようとする。私は余程のことがない限り市場に委せておけばいいものをと思っている。ひっかかって損をするものもいるだろうが、それは研究が足りないか、どうかなのであって、責任は個人が負うべきものではないか、と思う。
これで破綻をした人は気の毒であるが、自分の行為である。責任は自分がとればよい。
又、一度や二度そういう目に遭って、商売人として鍛えられて行くものであって、おんば日傘のように政府が手を出して、助けてやる必要はないのではないか、と思うが、いけないだろうか。個人は利口にならなければならない。