愛蘭土紀行(Ⅰ、Ⅱ)。

 アイルランドはもうかなり前に三泊程して、島内を見て回ったことがあった。本当に緑の島であって、何だか、牧場にかこまれているような感じであった。

 名前は知っていたし、畿人かの名文家が出ていることは知っていたが、この二冊の本はアイルランドが何故イギリスが嫌いで、日本とはいい関係にあったことが、全部とは言わないが、多少わかった気がした。それにしても、「街道を行く」は、全巻読んでいたと思っていたが、思い違いであったことを知って、いささかはずかしかった。人生残された時間は乏しいのに、読みたい本が沢山残っていることを知って、いささか淋しかった。