ちょっと前のこと、名前は控えるが、新聞界の大ボスであるW氏が歎いていた。ネットの普及もあるし、テレビの影響もあって、紙に刷った新聞などの売行きが落ちて来ている。困ったものだと。
W氏以外からもそういう話は聞いているし、又、当然そういう傾向は今後も強くなってくると思う。
これは、放送と通信とがボーダーレスの状態になりつつあることと合わせて、われわれ一般人の生活にも、いろいろな面で影響が出て来ている。というより転換が余儀なくされて来ていると思わざるをえない。
知識業という分類があるかどうかは知らないが、言うなれば、そのようなもので、世の大勢を変えるわけには行かないとなれば、その変化に応じた対策を考える必要に迫られてくる。
素人の私達が軽々に物を言うことは控えたほうがいいとは思うが、私は活字文化が無くなって了う、などいうことは考えられないと思っている。
本、雑誌、パンフレット、チラシなど活字で書かれているものの一覽性はまずもって代え難いものがある。ナナメに読むという言葉があるが、文字は容易にナナメに読むことができる。この利点は忙しい社会にはどうしても必要であるし、ラジオ、テレビ、ネットなどの新しい(もう新しくないが)メディアの世界の中でも代え難い存在感を持っている、と思うが、どうか。